皆さんこんにちは。
発達科学コミュニケーションの坂倉玖美です。
今日は一つ前の記事の続き
学齢期を迎えたギフテッドの困りごとに関してです。
一つ前の記事で書いた通り、
小学校に入学以降のギフテッド児の
9割が学校生活に何らかの違和感や
問題を抱えていると言われています。
学齢期を迎えたギフテッドの困りごとは
①非同期発達
②過度激動
③周りの目
④浮きこぼれ
の4つの視点から考えられます。
①非同期発達
これは特徴の記事にも挙げた発達のアンバランスさのことを指します。
知能は大人並みであることのあるギフテッドですが
社会性や情緒は年相応であることが多いので
空気を読まない発言や言動をして
周囲から浮いてしまったり
問題になってしまうことがあります。
これによって
「問題児」
「扱いにくい子」
というレッテルを貼られてしまうこともあり得ます。
②過度激動
過度激動(Overexcitability、「OE」とも)とは、知性や感覚が人よりも過剰に働いてしまうギフテッドの性質です。
最近では超活動性、過興奮性と書かれている場合もあります。
多くの人が自然に受け入れられる現象に対して過剰に反応してしまうので
ギフテッドの本人は生きづらさを感じている場合があります。
過度激動(OE)には5つの分類があります。
精神運動性OE
活動的でエネルギッシュな行動や性格
感覚性OE
視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚に対する喜びや不快の亢進
想像性OE
イメージの鮮明さ、連想の豊かさ、比喩の多様、空想、発明
知性OE
積極的に知識を獲得し、見聞きしたものを分析的にとらえ、理解しようとする強い動機付け
情動性OE
感情の起伏の大きさや調整の難しさ、他者の感情との同一化、特定の人・もの・場所に対する強い愛着
これらの過度激動の特徴によって、発達障害と誤診されている場合もあります。
実際に発達障害も持っている人もいますが、
基本的にギフテッドと発達障害は別の特性と考えます。
ギフテッドの過度激動は知的な好奇心を満たしてあげることで
その過剰な反応が収まる傾向にあります。
③周りの目
特に小学校中学年くらいから、子ども達は
「周りと同じであるか」
を気にするようになります。
特に女の子の場合は
「みんなと同じ」でつながりを感じて
同じ子としかつながらないといった
連帯意識も早い段階からあったりします。
学校の中で、「あいつは変だ」といわれてしまったり
「自分は周りと違う」と自覚し、
悩んでしまうことも。
これが原因で不登校に繋がるケースもあります。
④浮きこぼれ
授業についていけない子を「落ちこぼれ」いうことがありますよね。
その逆で、授業が簡単すぎて学校になじめない場合を
「うきこぼれ」といいます。
一説によると、全体の13パーセントの子供が
この浮きこぼれだとも言われています。
勉強は理解していても、授業に関心が持てないので
態度が悪いと言われてしまったり、
学校自体に嫌悪感を抱く子もいます。
その子に合わせてしっかり知的好奇心を
満たしてあげられる場が必要になってきます。
ギフテッドというと
「勉強ができていいね」
「勉強が出来るなら悩むことはない」
なんて言われてしまうことも多々あるようです。
しかし、ギフテッドはギフテッド特有の
悩みを抱えています。
今後、ギフテッドの悩みと
それに対しての対策も
このブログで記事にしていけたらと思っています。