6月でサービス終了が決まった『サクラ革命』。

すごく好きな作品なだけに、初めてその告知を見た時は頭の中が真っ白になった。

 

そしてその告知を受けてから、

サービス終了に悲しみの声だったり、他のゲームと比べては貶したり、

今頃になってなぜ失敗したのかを動画で語ったりする人たちで溢れていた。

 

特に最後のほうはYoutubeでたくさん投稿されていて、

投稿者たちはそれぞれの視点で解説していた。

全部はおそらく見れていないけど、再生回数の多い動画はなるべく見るようにした。

 

 

そしてその投稿者たちはみんな揃って言うのだ。

 

『サクラ革命に”サクラ大戦要素はない”』・・・・と。

 

 

 

 

 

 

 

僕が「サクラ大戦シリーズ」に初めて触れたのは

PSPで発売された「サクラ大戦1&2」だった。

それもソフトが発売されてから数年経った後。どちらかと言えば”新参”だろう。

 

大神一郎始め帝国華撃団の花組や、彼らをサポートする人たち。

そして”太正時代の日本”という架空の舞台ながらもどこか現実と

共通する部分が多かったのが最初の印象だ。

「サクラ大戦」自体は昔からあったゲームであるのは知っていたが、

そんな作品がPSPで移植されても新鮮味のある作品だったのは今でも覚えている。

 

これ以上は割愛するが、とにかくその作品の完成度の高さにハマり、

気が付けば巴里華撃団が出てくる「3」、

帝都花組と巴里花組が揃う「4」、

新たな主人公と紐育華撃団へと引き継がれる「V」

そして長い年月が経って”帝国華撃団”が蘇った「新サクラ大戦」と順に遊んでいた。

 

 

登場するキャラたちは勿論そうだが、

なによりも”太正時代”という世界観が大好きだった。

”蒸気技術”というある意味過去の物が現代の光景にも

よく見かけるものを動かしている・・・・矛盾があるように見えて

上手く組み合わさっているその世界観が興味深くて大好きだった。

その世界で生きる人たちも”降魔”が蔓延る中でも力強く生きていて、

「なんてすごい世界なんだ」と驚き、ますます好きになっていた。

 

 

 

 

 

 

 

だから『サクラ革命』の”太正100年”というフレーズを最初に見た時は

正直『新サクラ大戦』が発表された時より感動した。

 

「自分の大好きだった”太正時代の日本”が100年まで続いた」

”今までのサクラ大戦シリーズとは別の可能性にあった未来の話”

・・・という前置きはあったが、

「そんな中でも”帝国華撃団”はあって、平和の為に戦っているんだ」・・・と。

 

そして『サクラ革命』がリリースされてからは毎日のように遊んだ。

 

主人公である”大石義孝(由良)”と”咲良しの”。

各地方に存在する”花組の乙女たち”や”宙組の乙女たち”。

そんな帝国華撃団に立ちはだかる”大帝國華撃団B.L.A.C.K”と新たな魔”降鬼”。

”太正100年”というはるか未来の話だからなのか、

初めて『サクラ大戦』に触れた時の新鮮味は同じように感じた。

 

”日本を守る”から”日本を奪還する”と掲げる目標は違っても、

『平和の為に戦う”帝国華撃団”、歌劇でみんなを笑顔にする”帝国歌劇団”』

という部分においては同じなんだと。それは例え同じ世界線ではなかったとしても

 

「”帝国華撃団”の本質はちゃんと受け継がれている」

 

新しく追加された近畿編を読み終えた時、

ずっと抱えていた期待に似た思いが確信に変わった瞬間だった。

 

 

 

 

 

だから僕は声を大にして言う。

 

『サクラ革命』に”サクラ大戦要素はある”・・・・と。

 

そして言い直すなら

 

『サクラ革命』は

”サクラ大戦シリーズ”の一つである・・・・と。

 

 

 

「大神一郎たち既存キャラは出ていないから”サクラ大戦”ではない」

 

でもそれは違うと思う。

登場するキャラクターだけが”サクラ大戦シリーズ”の魅力ではない。

だから既存のキャラが登場していなかったとしても、彼らの信念や

”帝国華撃団”そのものの本質がしっかり受け継がれていば、

それは立派な”サクラ大戦シリーズ”の作品なのだと。

 

 

青ヶ島ではトップスタァになる為に約束を交わした。

九州では大切なものを守る為にみんなが戦った。

中国では師の”志”を受け継ぐためにみんなが立ち上がった。

四国では苦しむ人たちを救う為にみんなが手を取り合った。

近畿では愛する場所を取り返す為に信念を貫く覚悟を決めた。

 

 

それは今までの”サクラ大戦シリーズ”にもあった光景だったはずだ。

出てくる人は違えど、それぞれの思いは同じ。ちゃんと受け継がれている。

 

ここまでリスペクトされていて

”サクラ大戦要素がない”なんてことは無いだろう。

 

「自分の好きだったキャラが出てこないからやりたいとは思わない」

それは分かる。

好きだったキャラが出てこないだけで遊ぶ時のモチベーションは変わるから。

「自分の好きな作品の直接的な続編ではないからやりたいとは思わない」

それも分かる。

素晴らしいと思った作品であればそれは当然遊びたいから。

 

 

だけど、

「”サクラ大戦要素が無いから”やりたいとは思わない」

それは違う。

『サクラ革命』にはちゃんと”サクラ大戦要素”があり、受け継がれているから。

 

 

僕は最初からずっと”サクラ大戦”というコンテンツを

追っかけてきたファンではない。”古参”と呼ばれる方達には一歩も及ばない。

スピンオフの作品があったなんて最近になってやっと知った。

舞台版に至ってはこの前の『新サクラ大戦 〜桜華之宴〜』でようやく体験できた。

 

 

それでも僕は”サクラ大戦シリーズ”が大好きなファンの一人だ。

世界観に惹かれ、登場人物たちに憧れ、彼らの戦いを見てきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だから僕はもう一度言う。

 

『サクラ革命』に”サクラ大戦要素はある”・・・・と。

 

そして、

 

『サクラ革命』は

”サクラ大戦シリーズ”の一つである・・・・と。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・しがないファンの小さな叫びが、どうか届きますように。