毎日新聞2026年8月20日朝刊では「ハザードマップに死角」と題して、千葉豪雨水害では浸水想定区域外でかなり浸水したとあります。

佐倉市では内水ハザードマップは2022年に作成したもので、想定1時間降水量は50mmだったが、今回の豪雨は97mmだったそうです。同市では今年中に1000年に1度レベルの153mmで改訂する予定だっが間に合わなかったわけです。

千葉市では内水マップを153mmで作成しているが、浸水想定区域外のワンズモール (稲毛駅北東3kmほどの丘陵地) では足首ほど (10cm程度か) の浸水に驚いたとのことです。千葉市の雨量計で1時間雨量135mmで計画雨量は下回っていたものの、排水能力を超えたと推定されます。

       

では地元上尾市はどうか、ということで、調べてみました。上尾市ハザードマップは内水氾濫などについて令和6年 (2024)に「1000年に一度」の時間降水量153mmで改訂済とのことで、信頼性が高くなっています。

 

内水氾濫で死者が出るのは稀ですが、千葉豪雨では10人もの人が亡くなりました。ほとんどが戸外や車中避難時の遭難でした。地形や水流の影響により思いがけない浸水が発生する可能性がありますので、普段からハザードマップはもちろん、グーグルマップなどで土地の高低、道路のアップダウンなどをチェックしておくことが大切です。

 

今は一般的には水平避難、避難所への避難を基本としていますが、私は水害時は基本的に屋内退避・垂直避難を推奨、倒壊・流失危険地域では早期の水平避難をしていただくのが良いと思うようになりました。

倒壊・流失危険地域でも浸水が始まってしまったら屋外に出るのはかえって危険なので、垂直避難優先で良いと思います。

防災は安全第一だ、万全の対策が必要だという方々から批判があるかも知れませんが、間違っているでしょうか。

2026年千葉豪雨水害について、車上での水没死亡事故が多発し、路上

での冠水放置車両が2500台に上ったことについて、ヤフコメにこんな

提案がありました。

「冠水危険の個所などをナビで警告することは出来ないのか?」

 

名案です。

確かに個人個人に注意するよう呼びかけるだけでなく、現代的なシス

テムで警報を発することは考えられていいと思います。

 

上尾市の水害ハザードマップは10cm単位で浸水深が表示されるスグ

レモノです。他市のハザードマップはーどうか分かりませんが、標高は

Googleマップなどでチェックできますから、豪雨時に道路冠水の警報

を出すシステムを作ることはさほど難しくないでしょう。

 

特に被害が大きくなると予想される東京都や名古屋、大阪など大都市

は低地部や谷あいが多いので、早急に取り組むべきではないかと思い

ます。

防災庁として最初に取り組む課題としてはどうでしょうか。

千葉県では2026年8月13日に大変な豪雨災害が発生しました。8月16日朝の時点で確認された人的被害は9人死亡、行方不明1人です。千葉県・市によると路上遺棄車輛が1200台にもなるそうです (14日発表)。

冠水でクルマ閉じ込めが5件あり、4人死亡、行方不明1人、また路上遭難死が4人で、15日に発表された死亡男性1人だけは用水路で発見されたそうです。川に流されたり家屋が倒壊したというのでなく、ほとんどが路上・車上での水死で、たいへん珍しい事態です。今回は堤防決壊はなく大規模な内水氾濫なので、こうなっているのでしょう。気をつければ死ななくても良かった、悲しい事態です。

 

気象台は13日午後6時15分に、レベル4大雨危険警報を千葉市、八千代市に発表しましたが、午後6時前にはすでに多くのクルマが立ち往生していたことがテレビ報道などで推定できます。最も早い遭難は柏市の70代女性のクルマ閉じ込めで、午後5時40分頃に発生し、女性は心肺停止で搬送され亡くなりました。

市川市の路上で60-70代くらいの男性が水没状態で発見されたのは午後7時前で、その場で死亡が確認されました。溺死したのは午後6時台後半と思われます。驚くのはタクシーの乗客で亡くなった佐倉市の66才女性で、通報は午後11時40分でした。運転手は軽傷だったとのことで、どうしてそんなことが起ったのか、詳しいことは分かりません。

さらに深夜0時頃、千葉市で冠水したアンダーパスでの車内閉じ込めで、救助要請をしたものの亡くなってしまった40代男性もいます。排水設備や進入禁止装置が停電などで起動しなかったのも問題ですが、豪雨なのにアンダーパスに入ったのは、残念ながら不用心と言わざるを得ません。進入禁止になっていなくても十分注意するべきで、途中でクルマを脱出することもできるはず。アンダーパスでは千葉市中央区で60代女性も亡くなっています。何ともやりきれません。

 

警報が出ていても避難開始はどうしても遅れがちになり、気が付いたときにはかなり冠水していることが多いのも確かです。当時は帰宅時間でしたが、無理に帰宅しようとしないで、安全なところで待機するとか、クルマなら高いところへ一時避難して様子を見るのが良いのではないでしょうか。大変な豪雨だったとはいえ、皆さんあまりに不用心です。排水が良くないのは行政の怠慢という意見もあるようですが、各人の自覚と安全な行動も大切です。

 

テレビでも、道路が冠水していたら無理に避難所へ向かわないで、自宅2階とか近所の上階へ避難してくださいと言うようになりました。実は水平避難はたいへん危険な行動だということがここでも証明されました。むしろ垂直避難をスタンダードにする方が大多数の人には良いのかも知れません。水平避難は特別危険地域や要介護者等の例外的な早期避難行動、と考えてはどうでしょうか。

マイ・タイムラインで垂直避難を基本にして避難行動を考えておくこと、低いところからはすみやかに退避すること、いざとなったら確実に安全を確保する行動をとるよう心掛けましょう。