六話 後編②
――甲斐side――
変なやつだった。
最初は、他の奴ら(雛 津樹を除く)と同じ怯えた感じだった。
恐怖でいっぱいって顔で、俺を見てた。・・・目だって、逸らされまくったし。
でもこいつが、俺が煎れたお茶を飲んでから、なんとなく表情が変わった・・・気がした。
それで一発で分かった。
こいつは、お人好しで騙されやすい性格だ、と・・・。
しかも、こいつは《招待枠》。
つまり、理事長の目にとまった、ということだ。
あいつは、何かやらかすに違いない。
まあ、今はこの考えを、胸の中にしまっておこう。
葉は、俺が作った焼そばを美味しそうに食ってくれた。余計に、俺のことを信用したようだ。
ほんとにこいつ、大丈夫なのかよ・・・。そんなに、人を信用して。
こんなに、俺を普通の人間として、分かりやすく
「憧れです!!」
っていう眼差しで見てくる奴、お前が初めてだよ。
何はともあれ同室になったってことは、こいつは危害を加えてはいけない・・・・。
むしろ、守らないといけないかもしれない奴なのか・・・・・。
・・・・・守るなんて面倒だから、
「苛められたら、俺に言えよ。」
と言った。
馬鹿正直なら、きっとなんでも相談してくるだろう。