映画「国宝」を観てきました。
いろんな方から「国宝」観た?と
言われたのと、興行が好調との
ニュースを見聞きしたのが
直接のきっかけでした。
一方、歌舞伎には前から少し
興味があり、中村座の公演には
足を運んだ事もあります。
ストーリー
任侠の一門に生まれた喜久雄
(吉沢亮)は15歳の時に
新年会の最中に発生した抗争で
父を亡くし、天蓋孤独となって
しまう。
その新年会に居合わせ、
余興として行われた喜久雄の踊りを
見た上方歌舞伎の名門の当主である
花井半二郎(渡辺謙)は喜久雄の
天性の才能を見抜き、彼を引き取る。
喜久雄はおもいがけず歌舞伎の
世界に飛び込む事になる。
そこで半二郎の実の息子として
生まれながらに将来を約束された
御曹司・俊介(横浜流星)と出会う。
正反対の血筋を受け継ぎ、生い立ちも
才能も異なるふたりであったが、
ライバルとして互いに高め合い、
芸に青春をささげていく。
そんなある日、交通事故で入院した
半二郎が自身の代役に俊介でなく、
喜久雄を指名したことから、
2人の運命が大きく揺るがされる
事になる。
・・・。
写真はSNSから借用します。
主なキャスト
喜久雄(吉沢亮)
俊介(横浜流星)
喜久雄の父親である
長崎・立花組の組長(永瀬正敏)と
後妻のマツ(宮澤エマ)
上方歌舞伎の名門の当主で看板役者
花井半二郎(渡辺謙)と
後妻で俊介の実の母親の幸子
(寺島しのぶ)
福田春江(高畑充希)
喜久雄の幼馴染。喜久雄を追って上阪し、
ミナミのスナックで働きながら彼を
支える。後には俊介を支えるようになる。
藤駒(見上愛)
喜久雄が京都の花街で出会う舞妓。
まだ無名の喜久雄の役者としての
才能を予見する。
後に二人の間に女の子をもうける。
小野川万菊(田中泯)
当代一の女形であり、人間国宝の
歌舞伎役者。
若い頃の喜久雄と俊介に出会い、
ふたりの役者人生に大きく関わって
いく。
吾妻千五郎(中村鴈治郎)
上方歌舞伎の家の当主。
彰子(森七菜)
歌舞伎役者・吾妻千五郎の娘。
喜久雄を最初は兄のように
慕うが、後に、春江に代わり、
喜久雄を支える事になる。
映画の中では歌舞伎の5演目が
演じられました。
所作、言い回し、豪華な衣装、早着替え
などには引き込まれるものがありました。
最初は、映画冒頭の長崎の料亭での
新年会の余興として、喜久雄が踊った
「積恋雪関扉」
喜久夫と俊介が半二郎の厳しい
修行を受けた後に、ふたりで舞台に
立って踊った「二人藤娘」
「二人道成寺」
「曽根崎心中」
近松門左衛門が書いた浄瑠璃が
原作ですが、1953年に歌舞伎でも
上演されるようになる。
お初と徳兵衛の心中話である。
映画では花井半二郎が自身の
当たり役という設定。
交通事故で舞台に立てなくなった
半二郎がお初の代役を血縁の俊介
ではなく、実力面から喜久雄を
選ぶ事にした作品である。
お初が縁の下にいる徳兵衛にわかる
ようにひとりごとのふりで問う。
徳兵衛はお初の足首を自分の
喉にあてて自害する覚悟を伝える。
この場面での喜久雄こと吉沢亮の
演技は素晴らしかったです。
「鷺娘」
雪の降る中、1人の娘が傘を
さしてたたずむ。
恋の恨みを思い出す娘は、
いくつかの踊り分けを見せ、
白鷺のように羽ばたきして
苦しんだ娘はやがてさらに
降り積む雪の中で息絶える。
映画のストーリーとしては
喜久雄と俊介の運命が良い時と
良くない時が、入れ替わり、
それを周りの人が支えていく
ものでした。
最後には喜久雄は国の宝
(人間国宝)になりましたが、
それまでの歌舞伎にかける
執念を感じました。
約3時間(175分)固唾を呑んで
見入りました。
久しぶりに良い映画に出会ったと
思いました。
興行成績が良いのも納得出来ました。
帰宅してから、劇場で購入した
プログラムを読みました。
その中に、原作者の吉田修一さんの
インタビュー記事がありました。
映画化にあたり、李監督から
「喜久雄の物語にしたい」と
聞いていたので、どういう映画に
なるか楽しみだった。
想像していた以上にエンター
テインメントとしての面白さに
満ちた映画に仕上がっていて、
圧倒されたというのが率直な
気持ちである。
李監督から「喜久雄は吉沢亮しか
考えられない」と聞いた時は
彼のポテンシャルを理解していた
とは言えなかったが、俳優として
脂が乗っている時期の約一年半を
この「国宝」1作に全てを注いで
下さった事に感謝したい。
(吉沢亮が歌舞伎の稽古に
1年以上かけた事を受けてである)
また、横浜流星さんについては、
李監督の作品で見た事があったので
彼に俊介を演じてもらえるなら
是非ともという気持ちだった。
彼も多忙の中、歌舞伎の稽古に
いそしんでくれた事に感謝したい。
また、喜久雄と俊介の“最後の
共演作“が、原作での「隅田川」から
「曽根崎心中」にアレンジされて
いた事も印象的だった。
主人公は喜久雄ですが、俊介との
関係性が映画では軸になっており、
「曽根崎心中」をふたりが織りなす
クライマックスにもってきたのは
素晴らしいと思いました。
最後に、原作では登場人物たちの
物語がより細かに描かれています
ので、映画をご覧になった後は
小説でも楽しんでいただけますと
原作者冥利です。
と書かれていました。
原作を読みたくなり、早速購入して
読みました。
読んでいくと、映画の場面が思い出され
ました。
「隅田川」と「曽根崎心中」のように
若干変わっている所はありましたが、
登場人物の細かな所まで書かれていて
良かったです。
上下巻だったので、少し寝不足に
なりましたが、一気に読み終えました。
読み応え感があり、とても良かったです。
映画、原作本共に、とても良い作品であると
思いました。

















