名古屋平成中村座 同朋高校公演に

行って来ました

 

十八世中村勘三郎十三回忌追善

名古屋平成中村座 同朋高校公演

3月18日(月)昼の部

 

昨年12月に

中村屋ファミリーの密着番組で

姫路城の三の丸広場での

平成中村座の公演を見て面白いと

思いました。

 

今は亡き十八世中村勘三郎さんが

2000年に立ち上げた「平成中村座」が

国内外で公演を行なっていたのは

TVなどで見聞きしていたので

一度は足を運びたいと思った事が

ありましたが、実現する事は

ありませんでした。

その後、中村勘九郎さん、七之助さんが

平成中村座を続ける事となり、

再度興味を持っていました。

 

そのような中、番組の最後で

名古屋の同朋高校で公演を行う事を

紹介していました。

これが今回行く事になったきっかけ

でした。

 

改めて公演の背景を確認したところ、

 

今年は十八世中村勘三郎さんの十三回忌

の年にあたり、

そこで、その追善公演を2006年に

十八世中村勘三郎襲名披露の全国巡業の際、

名古屋平成中村座として行った同じ場所

(同朋高校)で十八年振りに行う事に

なった。

 

尚、同校のある名古屋市中村区は

初代勘三郎の生誕の地とされている

土地です。

 

 

 

チケットを手に入れようとした時期が

遅かったのですが、

千穐楽日の昼公演で、何とか席が

確保出来ました。

 

名古屋駅から地下鉄で最寄りの駅である

中村公園駅へ行きました。

同駅からは無料バスで高校へ行きました。

 

バス乗降場から歩いて高校へ向かう道沿い

には幟が立っていました。

 

 

10時頃に高校の正門に到着し、開門を待つ

 

 

程なくして入場

右手に長屋がありました。

 

 

 

伝統の店が並んでいました。

 

 

 

 

 

又、店の前では同朋高校生が

「同朋かわら版」を配り、

「会場には正面の高校の窓に見れるような

「隠れ勘三郎」が18ケ所あるので探して

みてください」とか

 

 

「歌舞伎には会場で来園者のお世話を

する「お茶子さん」がいるが、

今回、我々は「お茶子見習い」として

手伝っています」と紹介していました。

 

その後で、伝統の品を売っている

店先に「隠れ勘三郎」を見つけました。

 

 

左手に入場口がありました。

入場券のモギリは同朋高校の学生が

手伝っていました。

まさしく、「お茶子見習い」です。

 

 

入場すると左右の長屋で、

食べ物とかグッズを販売していました。

 

弁当を購入。

又「歌舞伎イヤホン解説」を借りました。

「歌舞伎の言葉を現代風に紹介したり、

所作の説明を歌舞伎の進行に合わせて

同時に行うので、歌舞伎初心者の方は

利用された方が良い」と勧められました。

 

 

体育館の入口では靴を入れるビニール袋を

お茶子見習いさんが配っていました。

 

 

同入口の左手には酒樽とか熊手が

ありました。

 

 

 

体育館内へ入ると正面に

十八世中村勘三郎さんの写真と花が

飾られていました。

隣は本公演へのメッセージボードでした。

 

 

演目の予定時間

 

 

席の配置

 

 

を確認

 

会場内へ入ると、

大きな提灯、歌舞伎の幕、花道などが

目に飛び込んで来ました。

 

 

席はほぼ真ん中でした。

自席からはこんな感じに見えました。

 

 

 

 

 

座布団はこんな感じでした。

 

 

11時に開演

先ず

「弁天娘女男白浪」

【第1場 浜松屋店先の場】

武家の娘と従者(若党というらしい)が

花道に登場。

娘役は中村七之助。

 

浜松屋で婚礼の品を選ぶうち、万引きの

疑いをかけられる。

 

 

やがて万引きは誤解だったと判り、

店の主人は詫びの金を渡す。

悠々と引き上げようとする2人の前に

一人の侍が現れ、武家の娘という

事に嫌疑をかける。

最初は言い逃れをしようとする娘で

あったが、とうとう観念して、

「知らざあ言って聞かせましょう」と

振袖を脱いで刺青を見せ、「元は

江ノ島の稚児、今では盗賊として

名の知られた弁天小僧菊之助である」

と正体を明かす。

正体を見破られた弁天小僧菊之助達は

浜松屋の主人から膏薬代を受け取り、

憎まれ口を叩きながら店を去っていく。

店の主人は難儀を救ってくれた侍に

礼をするため奥へ案内する。

しかし、この侍こそ、盗賊の首領であり、

弁天小僧達は、盗賊の一味なのであった。

 

【第2場 稲瀬川勢揃いの場】

花道に五人の白浪(盗賊)が揃いの

小袖を着て登場する。

 

 

その中には、弁天小僧菊之助や

武家の娘を見破った侍の役を

した首領もいました。

悪事がバレた盗賊団・白浪五人男は

桜が満開となった稲瀬川の土手に

追い詰められる。

そこへ現れた大勢の捕手(とりて)

にも動ぜず、五人は次々と名乗りを

あげる。

 

 

その後、捕手(とりて)に立ち向かっていく。

 

12時10分に終了。

休憩時間30分

事前に購入した弁当を自席で食べました。

 

 

12時40分に2幕が開演

 

身替座禅

 

大名の山陰右京は奥方玉の井の

目をぬすみ、愛人に会いに行こうと

するが、奥方は離そうとしない。

そこで、右京は近頃夢見が悪いので

持仏堂で座禅をしたいと願い出て

玉の井の許しを得る。

 

持仏堂に入った右京は家来の

太郎冠者に坐禅ぶすまを被らせて

身替として座禅をさせる。

 

右京はウキウキ気分で愛人の元へ行く。

 

奥方玉の井は右京の事が心配になり

持仏堂へ入り、持参したお茶、お菓子を

勧めるが、頑なに断られる。

自らの心遣いを拒否されたと嘆く

玉の井は、せめて顔を見たいと

無理矢理に坐禅ぶすまを取る。

 

しかし、そこに居たのは太郎冠者

玉の井の剣幕に恐れをなした

太郎冠者は一部始終を白状する。

 

怒り心頭の玉の井は太郎冠者に

変わって坐禅ぶすまを被り、

右京の帰りを待つ。

 

その後、愛人のもとからほろ酔い

加減で帰ってきた右京は

座禅ぶすまを被っているのが

太郎冠者と思い込み、愛人との

逢瀬の様子を楽しげに語りはじめる。

その上、玉の井の悪口まで口走って

しまう。

 

玉の井は、それを聞き、怒りに

打ち震える。

一部始終を語り終えた右京が

浮かれた調子で座禅ぶすまを

取ると、

そこに居たのは恐ろしい形相の

玉の井

右京はなんとかその場を取り繕うと

するが、・・・。

 

 

浮気がバレた時の夫婦の

やり取りがユーモアたっぷりに

描かれていました。

何度も笑ってしまいました。

 

両方の演目共に、面白かったです。

又、「歌舞伎解説」は公演中に

都度アナウンスが入り、

歌舞伎言葉とか扇子の所作の意味

している事の説明があり、

とても役に立ちました。

 

 

公演が終わるまで、意識しなかった

のですが、席は提灯の真下に近かったです。

写真は撮り損ねましたが、底の黒い所に

「隠れ勘三郎さん」がいるのを帰り際に

観客の人に教えてもらい見ました。

公演の様子を満足して見ておられたと

思いました。

 

終演後の様子です。

 

 

 

帰りも無料バスで帰りました。

 

 

当日は風が強く、寒かったのですが、

中村公園駅の乗り場にも、

又、高校周辺の道案内などにも

お茶子見習いとなった同朋高校生が

立っていました。

中村座のスタッフは無論ですが、

今回の公演に携わった同朋高校の

方達にも「お疲れ様、ありがとう」と

言いたいと思います。

 

中村公園駅へ着いてから、

初代中村勘三郎の生誕記念像を

見に行きました。

 

 

 

約5分ほどで公園前に到着。

 

 

豊国神社に参拝

 

 

その後、

神社の裏手にある初代中村勘三郎の

生誕記念像を見に行きました。

 

 

 

歌舞伎は初めてでしたが、

約2時間楽しく過ごす事が出来、

又、中村屋のルーツも知る事が

出来ました。

 

今後、機会が有れば、

歌舞伎の他の演目も見てみたいと

思う気になりました。

 

良い一日になりました。