こんにちはさとうです。
こちらの続きです。
自分の加害者の面を理解しつつもなかなか受け入れられなかった私。
そんなある日、
当時私がパートで働いていた会社に出入りしていた業者さんが、その方の娘さん(Aちゃん)と一緒にイベントに行ってくれる人を探していました。
Aちゃんは同世代でしたが、ひとりで電車に乗ったことがなく、会場までひとりで行けるか心配だから一緒に行ってくれる人を探している、と言うのです。
さらに、もし一緒に行ってくれるならイベントのチケット代と電車代は全額出してくれると言うではありませんか!
当時、風水や引き寄せの法則にどハマりしていた私。
珍しいラッキーがやってきたー!こんなチャンスは2度とないかも!と、大喜びでこのお誘いに飛びつきました
Aちゃんも私もお互いにラッキーな感じで笑、イベントは無事に楽しむことができました。
このAちゃんとの出会いが、私に大きな視点の変化を与えてくれたのでした。
Aちゃんの家は事業をしているお金持ち。
Aちゃん自身はおっとりしたテンポの子で、少し被害妄想気味で傷つきやすく、少し強迫性障害(潔癖症)のような面が見えました。
Aちゃんは車の免許がなかったのでいつも私の車でお出かけしていたのですが、そのせいか本当によく私に気を遣ってくれました。
ランチを奢ってくれたり、奢りを断ったら内緒でお土産にケーキを買っていてくれたり。
Aちゃんはお金持ちだったけど自身は働いていな買ったのでいつもお金がないって言っていました。
にも関わらず、毎回私に対価を払おうとしてくれるのです。
お金だけでなく「ごめんね」「無理してない?」「大丈夫?」「本当にいいの?」などの『気遣いの言葉』をことあるごとに言ってくれてもいました。
最初のうちは「気遣いのできる子だなぁ」と嬉しく思っていたのですが、会う回数が増えるにつれ、だんだんとその「気遣い」に違和感を感じるようになっていきました。
私は車の運転が好きだし、自分が行きたくて行っている場合はガソリン代も駐車場代も気になりません。
それをしつこいくらいに伝えているにもかかわらず、
「本当に大丈夫?」
「いいの?無理してない?」
「本当は嫌って思ってない?」
と毎回聞かれることが、徐々に苦痛になっていきました。
Aちゃんはただ気を遣っていてくれているだけなのですが、なぜか私はだんだんとAちゃんといることが苦痛になっていったのです。
メールを送るのも気が重い。
遊ぶのはもっと気が重い。会いたくない。
そう思うようになってしまい、徐々に疎遠になっていきました。
Aちゃんと会うとざわざわする。
最初は、今までは私は『気遣いをする側』で『気遣いをされる側』になることに居心地の悪さを感じているのかと思っていたのですが‥
違いました。
私のやってきた『気遣い』も、こんな風に『誰かの重荷』になっていたのかもしれない
そう気付いてしまったから、
私はAちゃんに会うと居ても立っても居られないほど心が乱されていたのでした。
私の『気遣い』は『相手を想っての行動』ではなく『自己満足』だと気付いてしまったのです。
接客業が長かった影響もあり、
『気遣いのできる人だと思われたい』
『気の利かないヤツだと思われたくない』
『私という人間の評価を下げたくない』
が強すぎて、
『必要以上にへりくだる』
『物や言葉で対価を払おうとする』
が過剰になってしまい、
一番肝心な『相手がどう受け取るか』という視点が完全に抜け落ちていたことに気付いてしまったのでした。
気付いた直後は本当にショックでした。
今まで大事に積み上げてきた、唯一自信を持てる自分が崩れてしまったように感じて、
恥ずかしくて恥ずかしくて、全ての記憶を消し去りたい気持ちになりました。
しばらくは立ち直れないくらい落ち込みもしました。
だけどこの気付きの後から、私の内側の世界は大きく変わっていったのです。
行動は変わらないけど、
行動の動機というか、目的や意味が、自分でもびっくりするくらい劇的に変化していきました。
続きます