GW前の体調不良から始まった、
抱っこ地獄。
その頃から息子は夜になるとおばけが怖いと言うようになり。
たぶん怖い夢をみたのがきっかけと思われる。
それと、入園前にまた 焦りと育児に行き詰まってる時期があって、言うこと聞かない息子に「○○しないとおばけが来るよ」と脅しを使っていたことがあって。
かの有名な、せなけいこさん作の「ねないこだれだ」 を図書館で借りてから しばらく息子がハマって何度も読んでとせがまれたので、毎日読んでいた。
そのときは特に本気では怖がりもせず 「おばけさん」と親しみをもって面白がっていて。
私が怖い声で本格的な演出をして読むとなんとなくビビって早く寝るようになった。
そのおかげで9時までに必ず寝ることを覚え、ベストセラー絵本の威力に感動すら覚えたり。
私の演出によって おばけさんはベランダから来て、悪いことをしたらおばけさんに怒られる
ということをなんとなく刷り込まれていったのかもしれない。
ただ 怖い夢を見たその日から息子の怖がり方が急に変わった。
ある夜、急に飛び起きて私に抱きつき、怖い怖いと叫んで繰り返す息子。
呼吸も早く異常な感じがして さすがに私も怖くなり、息子がまた寝ついたあとにネット検索。
すると、入園直後など環境の変化がきっかけでよくある夜驚症かも、という結論に至った。
ただ、息子の場合 夜中だけでなく 起きてるときも連日にわたって怖がっていたので違うなとも思って。
それから毎日毎日、夜になるとおばけが怖いと言い出すように。
夕方暗くなると言い始め 、怖い怖いと頻繁に抱っこをせがむ。
ご飯やお風呂のときも不安げな顔をしてたり、ひどい時は食欲も無くなったのか ご飯中も「こわい」と中断して 抱っこのまま寝てしまったり。
朝になると何事もなく元気な息子に戻り、なにも怖がることはないから不思議。
なんで怖いのか?怖い夢をみたのか?
おばけの何が怖いのか?どんなおばけなのか?
おばけというより夜が暗いから怖いのか?
というようなことを聞いてもうまく答えられないのでこちらも言葉でのなぐさめの対応ができなくて、ただ抱っこ。
とにかく夕方から寝るまで抱っこ抱っこ。
そのうち、朝になりおばけが怖くない時間帯でも気に入らないことがあると泣きわめき抱っこをせがむ癖がついてしまう。
おまけに体調不良で常にグズっている。
そんな日がつづき、私があまりに息子ばかり抱っこしてるので 娘が対抗心を起こし、意味なく泣いて抱っこをせがんでくる。
抱っこー!抱っこー!
ギャー!
ギャー!ギャオォー!
抱っこー!抱っこぉぉ!!
皿の一枚も洗えない…
二人がしがみついてきて動けず、一瞬の隙をついてトイレ行ったり 家事をこなしたりするも家のなかは 私が離れることにより二人の絶叫が常にこだましている。
こんな状況は本来なら娘がうまれた直後に起こるべきやのに、四歳間近と二歳間近でなんでこんなことになってるの??
自分の子どもにこんなこと言ったらあかんけど、倒しても倒しても這い上がってくるゾンビのように見えてくる。
まさに地獄絵図(´д`|||)
そしてダメ押しのように
連休明けから 噂の登園拒否が始まった。
「ようちえんいかへん」
泣き面に蜂。もういい加減にして。
ギャーギャーわめくばかりの息子と一緒にいるのが限界で、連休が明けるのを心待ちにしてたのに。
一時間でもいいから誰かに預かってほしい、息子と離れたい、じゃないと私が発狂してしまう!!
みたいな気持ちでいっぱいで。
息子がなぜ登園したくないのかとか どうしたらいいのかとか考える以前に、とにかくバスになんとしても乗せなければ!!
と焦るあまり、グズる息子を「早くして!!」とただただ叱り まだグズって支度が進まない息子に「ママ行くね!置いてくよ!」と下の子をおんぶで玄関を先に出たら泣きながらついてきた。
そのまましばらく走り、追いかけてくる息子を途中から抱き抱えてバス停になんとか辿り着き、無事に見送った。
明日からどうなるの…
こんな日がいつまで続くの?
絶望。
そして、あまりの悲惨さに 自分の育児を真剣に考えるきっかけとなった。
それからは、おばけの脅しが子どもに与える影響とか登園拒否の対策について夜な夜な調べた。
結論、私が悪かった。
お利口にしてないとおばけが来るから、したいことを我慢しなければならない。
恐怖をちらつかせて抑制を促す、自分の思い通りに動かす、なにより子どもが言うこと聞くのが楽だし、昔からの慣習でもあった一つのしつけとしてちょっとなら大丈夫と思ってしてしまったこの方法
つまりそれは子どもにとって脅迫行為であったかもしれない。
そして始めての集団生活。
楽しいなかにも自分を抑えて周りに合わせるストレスや母親がそばにいない不安もある。
なにより今までの倍ほどに外遊びで体を動かしているから疲労がたまっているのに睡眠時間は変わらず、元気に見えていても小さい身体には限界だったのかも。
私の刷り込みによって おばけはなんか怖い存在だと思わされていたところに、入園後のストレスや疲労と体調不良によって不安感が増しているタイミングで おばけが実体化する夢を見てしまったこと。
その恐怖がトラウマになり不安が持続してしまっている状態なのかなと思った。
そして連休明けや病み上がりはナーバスになっていて、登園拒否したときはじっくり話に耳を傾けて とにかく叱らず無理強いをせず、愛情を伝えてあげることが重要だった。
とにかく、私がまたまた未熟な育児をしていたことがきっかけでこんなことになっている。
もっと子どもの立場で考えてあげればよかった。
申し訳なくなって、猛省…。
それからはとにかく、息子の目線で育児をすることにした。
おばけが怖いと訴えているのに 「おばけさんはこわくないよ、優しいよ」 などと大人目線で言われても共感がわかず 伝わらない寂しさに不安が増すだけなので、とにかく共感するようにした。
「おばけさん怖いね、ママもちょっと怖いよ。
おともだちもみんな怖いよ。
でもママがいたら大丈夫、ぎゅって抱っこしたら大丈夫、おいで」
これが基本。また言い出したと邪険にせず、しっかり受けとめる。
そして具体的にどうすれば怖いのを解決できるか一緒に考えていく。
「おばけさんはどこにおるの?ベランダかぁ。
じゃあママがベランダ行って、おばけさんやっつけてあげる」
と提案すると、自分も一緒に行く!
とついてくる。
ベランダで、おばけがいないことを確認して部屋に戻る。
「おばけさん、○○くん家に行っちゃったみたい。バスで行ったんやって!」
具体的なお友達の名前を出して交通手段まで提示して、やっと息子は納得する。
でもまた数分後には「おばけさんは?」「こわい」と始まる。
とにかく何度も何度でも、納得するまで優しく付き合う。
朝のグズりにも、とにかく叱らずじっくり向き合うようにした。
いつもより早めに起こして、ぎゅーしたり抱っこする時間の余裕をもつようにした。
それを始めてから数日、息子の方から「ようちえんいく」と言い出した。
帰ってくると毎日元気で楽しかったと報告してくるから 幼稚園自体が嫌とかじゃなさそうで、やっぱりどう考えても ママに甘えたい一心だったとしか。
抱っこでバス停までいく、というので
「よし!じゃあ抱っこで行こっか(*^^*)」と笑顔で応え、それからは抱っこが日課となった。
後ろに娘、前に息子で 正直キツいんやけど、なんか心が満たされてるというか、不思議な感覚で。
人見知りや後追いや母親への執着がほとんど無かった息子。
赤ちゃん返りして初めて見せた姿がいとおしく感じて。ああ私、必要とされてる…と。
そんな日々は約一ヶ月続き…
気づけば最近 息子はおばけが怖いとほとんど言わず、いつのまにか歩いてバス停に行くようになっていた。
素晴らしい変化に嬉し涙を流したいとこやのに。
そうもいかなくて(笑)
怖がりと甘えたを克服した息子は、以前にましてワガママになっており。
気に入らないことがあるとずっとわめいてる。
とにかくうるさい。人の話聞かない。同じことずっと言ってる。会話にならない。
おばけ怖いブームが去りつつあり安心した私は、息子に対して溜め込んでいたマグマが限界点に達し、久しぶりに噴火させた。
こいつ、ちょっと私が優しすぎたからって絶対調子のってるやろ!? ( ゜Д゜) と。
そして朝からワガママな息子を叱りつける私と「ようちえんいかない」と言い出し 抱き抱えられてバスに放り込まれる息子の いつもの光景が戻ってきた今週。
可愛い息子と優しい母親は、幻だった模様(笑)
育児も夫婦生活も、お互いをうつす鏡なんやなと実感してる。
そして私の「喉元過ぎれば熱さは忘れる」は直ることなく 一生こんな感じでやってくんやろな…と思った。
そんなこんなで気づいたらもう一学期が過ぎ、もうすぐ夏休みですやん!!