昨日はひそかに私にとっての大イベントがありました。
乳ガン検診。
昨年末ちょっと気になる症状があり、しばらく様子を見ようと気をまぎらわせるも数週間で心配がふくれ上がって精神が限界になり、今年1月についに乳腺外科に行った。
乳腺外科は生まれてはじめて。
病院好きの私が、何故かって?
だってマンモグラフィーが怖いから。
マンモは、なんかもう話を聞いただけで心が折れそうな勢いで怖かったから。
物理的に無理でしょ!!!!
ってこれ、ド貧乳にしか分からない恐怖心やと思うけど。
だからまじで行きたくなかった。
けど、一度気になったら誤魔化しきかない性格だから病院行かないと永遠に不安に苦しむことになる。
葛藤。葛藤。激しく葛藤。
年末年始は乳ガンのことばかり考えて、夜中に一人悩みに悩んで生きる屍になってた。。
ま、私にはよくある事なんやけど。
てゆうか一年の半分以上はこういう状態なんやけど(笑)
だけど毎回、不安には勝てなくて。
いつものように不安神経症という状態に陥る(;´Д`)
不安なことが頭から離れず、日常に支障をきたすのですよ。
で、結局年始に病院に行ってきた。
結果、私の気にしてた症状は見たところ問題なしとのことでした。
先生に「妊娠の可能性は?」って聞かれて、「可能性は低いけど一応あります」って答えたらマンモはレントゲンやから無理とのことので、エコーと触診で診てもらった。
それで、異常はないよと。
しこりがないなら乳ガンは大丈夫やってことやんな!!
安心して跳ね上がりたいとこなんやけど、先生に気になる言葉を残された。
「エコーだけじゃなくマンモも一緒に受けた方がいいんやけどね。しこりを作らない乳ガンもあるからマンモでしか発見できない場合もあるんよ。
せっかく勇気だして来たのにガンを見落としたらもったいないでしょ?
このまま妊娠してたらしょうがないけど、もし次生理がきたらマンモ撮りにおいで。」
うう、嫌なことを聞いてしまった(´Д`)
聞かなかったことにしたいけどもう遅い。
この月は、マンモを撮らなくて済むかもって意味で妊娠に期待しすぎて基礎体温がいつもの倍ほどこわかった(。-∀-)
そんな私を嘲笑うかのように体温は急降下、当たり前のように撃沈。
その日中にマンモの予約を入れた。
マンモ当日。
物理的な問題と結果を聞く怖さで逃げ出したかったけど、これで無罪が確定したらいよいよ楽になれる、とある意味清々しい気持ちもあった。
特に異常があるような気もしないし、ただ安心のために受けるだけ。
そう言い聞かせて挑むことにした。
痛みは大きさの差もあるけど 検査技師の腕にもよるとの情報があったので、そこが気になってた。
私の担当は小柄で穏やかで優しそうなおばさんだったので、手荒な扱いはされなさそう、と 安心する。
けど 「はい、ちょっと失礼しますね」と微笑みかけられた次の瞬間、
小柄でか細いおばさんの腕が その姿からは想像できないようなすごい力で私の胸をつかんで寄せて検査台に乗せようとしてきた。
「はいっ動かないで!後ろに下がっちゃダメ!前に突き出す感じでっ!!」
あまりの力強さに面食らってしまった。。
痛いというより気迫にびびったw
これ、排卵後~生理前ならたぶんこの時点で死んでるね。
私は乳腺症ぎみなのか 生理前とかは寝返り打っただけで叫びそうなほど胸が痛いときあるから想像しただけで失神しそう。
生理直後で正解だった。
物理的な問題は、おばさんの技量と気迫によってなんとか解消されたみたい。
なんとか台に乗って撮影できる範囲が板におさまった。
おばさんすげー。
これが巨乳だったら、こんな苦労することなくボテっと乗せるだけで済むんやろうか。
けど、マンモって実は男性でも検査できるらしいのね。
男性にも一応乳がんはあるらしく、必要があれば検査できるんやって。
検査技師さんは毎日、爆乳や貧乳にも対応できるように技を磨いてらっしゃるんやね。大変なお仕事だと思います。。
「では、これから圧迫します。ちょっと我慢してくださいね」と言われて板がどんどん狭まってぺしゃんこになっていく。
これくらいが限界かな、まあ数秒なら我慢できなくもないなと思って何も言わないでいたら、まだまだどんどん挟まれていって 「どこまでいくの!?」って感じに。
いっ いだだだだだだっ!!なんじゃこら!痛い!
誤って事故かなんかに巻き込まれたみたいな皮膚のちぎれそうな感じで、とっくに限界超えてるのにまだ器械を止めてくれないドSのおばさん。
「大丈夫?? 痛くない?」
っておばさんが あなた まだいけるの?みたいな声で聞いてくる。
限界って言わなきゃ止めてくれないシステム!?早く言え!!
痛いとか言ったら情けないと思って必死でポーカーフェイスしてたのにww
だけどゆるめに撮影されちゃうと肝心の病巣がぼやけて発見できないとか せっかく終わったのに撮り直しって情報もネットで見てたから頑張った。
上下からと左右から 両胸 計4回で撮影が終了。
小さい方の胸を上下からの時はほんとに苦労して、何回も失敗しておばさんも「一回気分変えようか」とかいって休憩はさむ始末(笑)
本当に貧乳を申し訳ないと思った。。
思わず「痛い…」って泣き言を漏らしてしまった。一生の不覚。
痛いっていってもほんの20秒くらいの話なんやけど。とにかく衝撃の感覚でしたわ。
とまあ こんな風に「できれば二度と受けたくない検査」が無事に終了したわけ。
あとは結果を聞くだけ。
この段階がいつもは一番恐怖なはずやけど、ずっと恐れていたマンモが無事終了した達成感から なんかちょっと高揚した気分で待つことができた。
名前を呼ばれて、いつもより肩の力を抜いた状態で診察室に入る。
先生 「マンモは今回初めて?」
私 「はい」
先生 「うん… これねえ、ここ 石灰化があるんよね」
私 「…はい 」
先生 「石灰化には種類があって、大きな石灰化と ごくごく小さな石灰化。普通に考えたら小さい方が良さげやねんけど、実は大きい石灰化は見ただけで良性って判断になって、微細な小さい石灰化が要注意なんよね」
私 「…はぁ」
先生 「で、○○さんの場合、小さい石灰化がね、両胸にいっぱいあるわけ。ここらへんにバァーっと散らばってる感じで」
私 「…はい…」
(と返事したつもりが 口がカラカラで声がかすれて声になってない)
先生 「ちょっと注意した方がいい石灰化。まあ、ひとかたまりじゃなくて全体に散らばってるから多分良性…うーん…良性、かな?…ってとこやけどね。しこりもないし 今すぐどうこうってわけじゃないけどね、将来悪性になるかどうかは経過を見たほうがいいからまた半年後にマンモ撮りにくるように」
私 「……」 ショックで声が出ない
先生 「不妊治療は別に続けてもいいよ。妊娠したらエコーで継続的に検査すればいいから」
私 「…はぁ」
先生 「けど、今回マンモ受けてよかったね」(神妙な顔つきで)
どういう意味・・
悪いものが見つかってよかったね、みたいな言い方しないでよ。
もう吐き気してきた。足が小刻みに震えてきた。
確かに乳ガンで手遅れになる可能性はほとんどなくなった。
万が一 悪性になったとしても超初期で見つかることになるし。
でも、でも…
しばらく数年は受けなくていいと思ったマンモを また半年後に受けないといけないことがまずショック。
無罪放免されてやっと自由の身になれると思ったのに。
2ヶ月悩んで勇気を出したから今日でラクになれると思って来たのに。
新たな不安と憂鬱な検査とその結果への恐怖を半年も引きずって生きなきゃならないなんて、ショックすぎ。
がんの告知を受けたかのようなふわふわした足取りで診察室を出て、どうやって帰ったか覚えてない感じで家路についた (大げさw)
それからはもう、乳がん検索の日々ですよ。
夢遊病のように ヒマさえあればネットで検索。
すると私の今の状態はそんなにヤバイものでもない事がわかったのね。
動揺しててその場で先生に聞けなかったけど、私のカテゴリはおそらく3やと思った。
3なら、ほぼ良性やけど稀に悪性の場合もあるから経過観察って段階。
それよりも、これが悪性かどうかを見極めるための精密検査がハンパない事もわかって、そっちの方に恐怖でおののいた。
あの数秒で限界だったマンモに挟まれたまま、30分身動きできずに局所麻酔で細胞を採るとかなんとかおそろしい検査って書いてある。
次回、石灰化に異変があったらおそらく私はこの検査を受けなければならない。
絶っっっ対に嫌だ って思った。
悪性と判断されるかもしれない結果も怖いし、マンモの痛みが30分なんて無理。
だから、次の検査(8月)までに早く妊娠しないとって焦ってた。
情けない話、これもあって妊活を急いでたのが正直な気持ちで。。
情けない母親やなって話。
出産の方がマンモより100倍痛いのは分かってるけど(笑)
そして妊活で新しい婦人科に転院して新しい先生とご対面の時。
スケジュールを大まかに確認後、「何か気になることは?」って聞かれたから、「実は乳がん検診で経過観察中なんですが、このまま治療に入って問題ないか気になってます」 って言ってみた。
そしたら
「心配であれば治療に入る前に再検査しといた方がいいですよ。乳がんは不妊治療の薬剤が原因というより妊娠そのものによるホルモンの関係で急激に進行が早まる場合ありますから。こちらの病院でも妊娠中に乳がんを発症して亡くなった方がいました。」
と、淡々と事実を告げてくれた。
ひぃぃ…((;゜Д゜))
この先生はビビらす系やと思った。
相性悪そうって思った。
実績もあるし HPのコラムを読んでも聡明な人っぽいけど、ビビらす系はNGでしょ。。
第一印象は最悪でした。
これまたショックで、どうやって帰ったか覚えてない。(って、徒歩で家まで20分なんやけど)
でも、先生のその言葉でもう逃げるのをやめた。
治療の前にもう一回マンモを受けてハッキリさせて、それから妊娠しよう。って決断するきっかけになった。
私が何よりこわいのは、相方を残して逝くこと。
そんな事があってはならない。
相方は寂しがり屋やし 料理できないし、不器用やし年齢も年齢やし、再婚は難しい気がするし。
考えたら涙が出てくる。。
私は相方が先に逝くまで元気にいなくちゃならない。
母親になる自信はまだないけど、相方のためなら母のように強くなれる気がするんよね。
不思議なんやけど、相方は私の母性本能を絶妙にくすぐるのが上手い。
それで、再び検査の予約を入れた。
もし何かあったら精密検査、それで悪いのものが見つかったら手術。
おそらく私の場合良性やろうけど、その石灰化がもし悪性だったとしたらたぶん非浸潤性がん。
広がり方から見るとかなりの広範囲になるから おそらく全摘出(同時再建)で完治、その後は妊娠希望のためホルモン治療はしない方向で、すぐに妊活を再開。
摘出してみたら実は浸潤してましたって事になったら、抗がん剤の前に採卵して受精卵凍結しておこうって決めた。
おおげさやけど そんなシナリオまで描いて挑んだ。
私はいつもこう。
一応最悪の事態を想定したけど、時間的にも金銭的にもなんとかなるっぽいと思ったらちょっと安心した。
それで昨日、検査を受けてきた。
病院に着くと緊張で吐きそうやった。
エレベータで6Fに来たのに、階段走ってきたみたいに呼吸が乱れる。
なんで私はこんなにビビリなのかねw
マンモの時、痛みは前回よりけっこうマシやったけど おばさんがいきなり「もう一回左撮影させて」って言ってきたからなんか変なものが写ったのかと思って血の気が引いた。
そのあとエコーと触診。
前回に比べて先生、けっこう適当にささっとすませてる印象が。
見落とさないでくれよ、と思いつつ これはマンモ画像に異常がなかった証拠なのかなってちょっと期待した。
すべてが終わって、最後に診断。
胃がきゅっとなって呼吸が苦しくなる瞬間です。
何回やってもダメ。死にそう。
先生「うん、石灰化も前と変わってないね。エコーも異常なし。また次 半年後でいいよ」
要するに、異変は見られないとの事。今のところ良性ってこと。
この瞬間、無罪放免が確定しました!!
あああー助かった!!
精密検査しなくていいって!普通に妊娠していいって!
身体中から血の気が戻ってくる。
ちなみに、私のカテゴリーは3ではなく2、だったらしい。
子宮がん検診でいえばクラス2。
普通に良性やん。なんで前の時あんな怖い感じで脅したん、先生?
最悪のパターン想像してたけど、めずらしく最善のパターンの結末やった。
そのことにちょっと信じられなくて。
ここ最近、身体のことに関してはよくないことばっかりで、もはや嫌な予感しかなかった。
乳ガンとか他の病気のことが不安すぎてストレスでメニエールになるし、やっと治ったけど次出たらもはや精神神経科医のお世話になるべきなのは分かってる(笑)
私は本当に本当にこういうのに弱い。
妊活でも何か調べるたびに何か指摘されてたし。軽い気持ちで調べたら何かと数値がよくないとか言われるし、なんかもう良いことがおきる気がしなかった。
そんなことが続いてるうち、妊娠できる気もあんまりしなくなってきてた。
自分が妊娠するイメージが薄れていく。
とくに悲壮感もないし、穏やかで仏様みたいな心境で自分でも不思議。
相方と毎日2人で楽しくやってるしこのままずっとこんな穏やかな生活もいいかなってたまに思うことも。
1年前はそんなこと思えなかったけど、この1年で相方とも心が通じ合ってきて仲良くなったから気持ちも変化してきた。
実際に「ゼロ」を突きつけられたら話は別やけどね。
可能性があって、その状態でいろんな方法を模索して焦らずマイペースにいきたい気持ちが正直なとこ。
動くの動くけど。煩悩は捨てて すべては天に任せるって感じ。
けど、今回のことでなんか全体的に希望がわいたって感じ。
たまにはいい事あるやん、みたいな(笑)
これを機にいろんなことが上向きになればいいかなと思う。
一度上向きになったら今度はうなぎ登りするのが私なので(笑)
何かすごいことになるかもしれませんよ?(・∀・)