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お掃除とメンテナンスのプロ 矢部要のブログ

「仕事でお掃除をする方の作業を楽にする事」が使命(ミッション)だと考えています。

 一般の『お掃除』から世界のプロが実践する『メンテナンス』の紹介をしています。

トイレメンテナンスをする上で、トイレブラシであるボウルスワッブの使い方は非常に重要なので、今日はこれについて書いていきます。


私達が相手にする業務用のトイレは家庭用ではありませんので、使用頻度に大きな違いがあります。その為、便器内側には(いつも言っている事ですが)酸性洗剤が必要です。尿石も水垢もどちらもカルシウム(アルカリ性)が大きく関係しているので、酸が必要になるのです。貝殻を例にとって説明しましょう。貝殻は尿石と基本的には同じものです。下記の写真は酸性洗剤(塩酸ベースの「スパークリング」)が尿石(実際には貝殻)を溶かす様です。塗布後、30秒程度で溶けて反応しています。この効果があるので、作業が簡単になるのです。

弊社のトイレメンテナンス講習会は(自分でいうのも何ですが)好評を頂いていますが、突き詰めていえば

  1.   便器内側には酸が必要
  2. 便器内側とそれ以外で洗剤を分けて使う事

この二つなのです。これをしっかり実施する事で、作業性が大幅に向上するのです。
さて、汚れ落としはいつも言っていますが
物理的力+化学的力
のバランスと組み合わせなのですが、化学的力の酸性洗剤は理解しても、物理的力の方が良くないと効果が上がらないのは言うまでもありません。擦る力(物理的力)のボウルスワッブに対する理解と使い方が必須なのはこの為です。覚えてしまえば簡単に非常に楽に作業を終える事が可能になるでしょう。
先ず、形を良く見ましょう。先が少し曲がっています。

そして、曲がった先にグラスファイバー(繊維)が付いています。即ち、裏と表がある事を理解しましょう。必ず表で擦る必要があります。新人が来たら、先ず綺麗なボウルスワッブを持たせ、裏と表がある事を確認させましょう。


次に、こうした構造から、梃子が効く事を理解しましょう。長く持つと、先端に集まる力が集中して、強く使えます。また、柄の長さがあるので、擦る範囲も広がる事を理解しましょう。この為に手早く作業が出来るのです。


もう一つ非常に大切な事は表の先端に力が集中しますので、リム(角の部分)に良く食い込むのです。リムは汚れやすいので、必ず手入れが必要なのですが、ここに必ずボウルスワッブを強く押し込む事が非常に大切です。こうする事で、今まで厄介だった場所を簡単に処理する事が可能になるのです。力強く、グッと押し込むことが大切です。ギュッとリムに押し込みましょう。

指導する時は「もっとギュッと乱暴に使う感じで」とやるのですが、本当に乱暴にして、柄の角の部分を釉(うわぐすり)にゴリゴリ当ててはいけません。釉を傷めますので。あく迄当てるのは表の繊維の部分です。強く当てる事で、手で擦るよりもよっぽど汚れが落ちる事がお分かりになると思います。

水の溜まる孔の中もしっかり擦りましょう。ここも、しっかり擦る事が重要です。また、洋便器をやる場合は最初にボウルスワッブを水の抜ける孔の方に2~3回押し込み水位を下げる水抜きが必要です。水位はほんの少し(5ミリ程度でいいのです)下げるだけで良いのです。こうする事で水垢のリングが付かなくなります。

小便器の目皿の下にある小さなホール等、ボウルスワッブが入らない孔には専用の小さなブラシが色々なメーカーから出ていますので、ピッタリしたものが必ずありますので、それを見つけて使用しましょう。
洗剤は洋便器はボウルスワッブに付けます。2~5ccと言った所です。洋便器は慣れるまで小さなM字を描くように塗布しそれを塗り広げる様にして擦っていきます。小さなは約30ccです。慣れてきたら一直線(約10cc)で大丈夫です。

慣れるまでは絶対にM字から始めるのが、上手く使いこなすコツです。最初から、慣れたつもりで一直線から始めると、上手く行かずに、この方法が拙いと思ってしまうからです。
便器の清掃は
しっかりつけて、万遍なく擦り、必ず水で流す
がコツです。しっかり洗剤の量をつかい、必ず全ての場所を1回はボウルスワッブを当ててやる必要があります。同じ所を何度もこする必要はありません。そして、必ず水で流します。酸性洗剤は残留するとそれが汚れになってしまいますので。
ボウルスワッブはガラス繊維で出来ていますので、酸に侵されることもなく、釉も傷めません。上手く使いこなす事で作業がビックリするほど楽になるでしょう。勿論適正な洗剤を使う事が必要であることは言うまでもありません。