少し休みました。続けましょう。
前回コンシュームを書きました。今回はその仲間で、弊社売り上げNo.1の「バイオボウル」について書きます。
バイオボウルの基本構造は天然柑橘系クエン酸にバイオが配合されており、世界特許を持っています。クエン酸とバイオを共生させる技術が特許なのですが、他に真似のできない特徴を持っています。
バイオボウルは手前味噌ですが、この業界のトイレメンテナンスの歴史を変えたと自負している洗剤です。弊社がこの洗剤を業界の皆様に紹介した当時(もう15年以上前になりますが)、殆どの会社が「酸性洗剤を使用しません!」と宣言していたのです。大手の会社に売り込みに行くたびに「酸性洗剤は危険なので、弊社は使いません」と口を合わせる様に、同じ事を言われ続けました。トイレは通常の場所と違って酸が必要になります。尿石はカルシウムの単体ですし、水垢はカルシウムに二酸化ケイ素が混ざったものです。どちらもカルシウムが大きく関係しており、カルシウムはアルカリですので、普通の洗剤(殆どがアルカリです)は効かないのです。トイレには酸が必要なのは世界の常識なのですが、我が日本は時々ガラパゴス化する事がありますが、このケースも正にそれでした。そこで、物理的力と化学的力の内、化学的力が効きませんので、便器に手を入れてゴシゴシ擦る事こそプロ的であると言われていました。便器内に手を入れる事は、衛生性の問題や、血液・体液を感染源とするブラッド・ボーン・パソゲンズ(血液由来病原体)の問題もあり、先進国で便器に手を入れて清掃するのは日本だけでしたので、この点をどう説明するか、作業をされる皆さんのプライドを傷つける事なく、クリアする方法を考え続けました。そして、多くの会社が嫌っているのは酸性ではなく、実際には塩酸である事に気付きました。当時、トイレ用の洗剤は殆どが塩酸ベースだったのです(現在は様々な酸性洗剤が売られるようになりました)。塩酸は安価で強力ですが、取り扱いが難しいのです。先ず、素手では使えません。火傷をしてしまいます。そして、使用後、必ず水で流してやらないと陶器のガラス質(釉)も傷めてしまいます。当時は酸性洗剤の教育方法も定かではなかった状態でしたので、事故が多く起きたことから、塩酸ベースの酸性洗剤が嫌われたのです。
そこで、バイオボウルを紹介する際に、この洗剤は塩酸ではなく、クエン酸ベースで安全である事を強調する事から始めました。「バイオボウルは酸性洗剤(塩酸ベース)ではありません。クエン酸性洗剤です」と言う言葉をキャッチフレーズにするようにしました。クエン酸ですので、上記の様な危険性が全くないのです。
バイオボウルはバイオ配合で、圧倒的な消臭力を持っていますので、臭いの気になる場所をターゲットにしながら紹介を始めました。当時は都内でも、かなり悪臭で悩んでいるトイレがありましたので、そうした場所の悪臭除去の実績が少しづつ認められるようになりました。都内のある有名駅でのトライアルで、悪臭の除去だけでなく、作業時間を50分から30分に縮める、水道を配管に数十分流し続ける作業を無くす・・と言った従来との圧倒的な差が、認められ広がりました。
また、非常に混雑した駅でも、丁寧清掃が1日1回で済む事から、オフィスビルでの清掃回数を削減する挑戦を始めた会社が実績を残し、そこから「「2日に一度のバイオボウル」がもう一つのキャッチフレーズになりました。今では数多くの皆様にご愛顧頂きています。
バイオボウルの特徴は
① 安全なのに強力
② 圧倒的な消臭力
③ 手を入れずに綺麗になる→ボウルスワッブ(便器用ブラシ)の活用
④ 1回当たりの作業時間が大幅に短くなる
⑤ 2日に一度のバイオボウル
⑥ 配管の詰まり防止
⑦ バイオ活用(Bioaugmentation)と言う事でSDGsの流れにも合致
の様になります。
① の安全なのに強力 は天然柑橘系クエン酸にバイオが配合されています。天然のクエン酸ですので、安全です。また、バイオは酵素を出します。酵素は汚れを分解する力が強く、通常のクエン酸よりもよほど強力なのです。また、粘着力を持っていますので、清掃部分に着く時間を稼げますので、効果が上がるのです。
② 圧倒的な消臭力 バイオ洗剤の消臭力は強力です。悪臭の原因菌を洗剤内のバイオが勢力争いをして追い出すのです。トイレの悪臭でお悩みの方は是非お使い下さい。効果に驚くはずです。但し、バイオによる消臭は、上記の様な勢力争いによるものですので、効果が表れるのに少し時間が掛かります。通常は使い続けて1週間から10日程度が目安になります。
③ 手を入れずに綺麗になる 便器内に手を入れる事は前述の様に好ましくありません。ボウルスワッブ(トイレ用ブラシ)の活用方法を覚えましょう。一番いいのは弊社の動画をご覧ください。すぐわかります。小便器には小さなM字を描くようにバイオボウルを塗布します。ボウルスワッブで便器内を1回、確実に擦ります。凹んだリムの部分にはボウルスワッブを力を入れて押し込むように擦ります。一度は確実に全ての部分を擦れるようにする事が技術なのです。その後、確実に水で流してください。その際にもボウルスワッブを活用します。
④ 1回当たりの作業時間が大幅に短くなる 上記の方法を上手く実施すれば(擦りを確実に1回で出来るようになれば、作業時間は大幅に短くなるでしょう。上記駅の例でも50分が30分になりましてが、どこでもこの位は短縮できるはずです。ここはテクニックの問題ですので、上手く行かない場合は、出来る人に教わってしまいましょう。弊社に動画を送って、ご連絡下されば直ぐに改善点を提示します。
⑤ 2日に一度のバイオボウル オフィスであれば、便器内の清掃は2日に一度で良くなる可能性があります。挑戦してみましょう。
⑥ 配管の詰まり防止 バイオボウルを使用している場所では殆ど配管の詰まり問題を起こしません。バイオが配管内の詰まりを食べ続けますので、配管の流れが常時良くなります。但し、現在詰まり気味である場合は最初に前回ご説明したコンシュームを流し込みましょう。コンシュームは専用洗剤ですので、配管の詰まりが目的の場合はここからスタートしましょう。
⑦ バイオ活用(Bioaugmentation)と言う事でSDGsの流れにも合致 廃棄物の処理には大きく3つあります。A.焼却 B.埋め立て C.生物分解 です。このうち生物分解が循環作用ですので、もっとも環境に良いとされています。この生物による分解を強化させると言うのが、Bioaugmentation(バイオオーギュメンテーション)です。微生物を付加して、分解作用を高めようとするのです。以下の様な仕組みです。;
汚れ→微生物A分解・消化→残り・排泄物微生物B分解・消化→残り・排泄物微生物C分解消化→ ・ ・ ・→H2O+CO2
微生物群A・B・C・・・を組み合わせる事で汚れを最後に水と二酸化炭素に分解し、循環させるのです。
説明は以上です。大分売り込みっぽっくなって恐縮ですが、私自身はあまりそう思ってはいないのです。以上の事は当たり前の事で、これを理解できているかどうかがその洗剤を使いこなせるかどうかの分岐点なのです。プロ用の洗剤は尖がっていますので、その特徴を良く掴み、生かし切る事が大切です。上記の特徴を十分に引き出すようにバイオボウルをお使いください。皆様の大きな味方になると思います。