軌道に乗せる
先週と今週は、ある機関紙への技術情報と、ある会社の現場再教育資料の作成に追われていました。結構なデスクワークでした。
現場再教育についてちょっと書いていきましょう。
この会社では既に弊社製品を使ったシステムでトイレ清掃をしていますが、現場再教育を依頼されていますので、現地での再教育の為の資料を作りました。
現場数が多いため(今回は10か所)大掛かりなのですが、弊社スタッフに話をしたのは、初めての講習との違いです。こうした再教育は既に弊社製品を使用しているので、上手く行かない部分を上手く軌道に乗せてやる事が主目的になります。最初からの教育に比べて、圧倒的に有利なのです。最初の教育は上手く行くかどうかと言う相手の不安感との戦いから始まりますが、再教育はそうではありません。
今回はトイレルームのメンテナンスですが、問題となる点の確認が必要です。悪臭が取れないのか、尿石が問題か、水垢なのか、洗面台か、光沢が出ないのか・・・・などです。
それぞれを確認し、先ず作業者に実際の作業をしてもらう事が大切で、そこで、どこに問題があるかを発見し、そこを修正すれば、概ね上手く行くのです。
メンテナンスは工程が10あるとして、たった一つ、間違うだけで効果が出ない事があるのです。その一つを見つけ、修正すれば、良い結果を得る事が出来ます。
大概は洗剤の使い方に問題があるのです。我が日本では洗剤をタップリ使うと言う習慣がないので、そこで問題を起こしがちです。先ず、しっかり洗剤が付いているかどうかが大切です。
「シッカリつけて」
が大切なのです。洗剤を使って汚れをコントロールするのがプロですので、ここを間違ってはいけません。
次に、擦る事も大切です。洗剤をつけっぱなしで擦らなければ、汚れは落ちません。トイレの汚れであれば、何度も何度も擦る必要はありませんが(洗剤が適正であればの話です)、一度は擦らないと汚れが落ちないのは当たり前なのです。
「万遍無く擦る」
事です。特に便器内の角の部分(リムと言います)にはトイレブラシを押し込むようにして、ブラシを当ててやる必要があります。
最後に酸性洗剤でしたら、
「必ず水で流す」
事を忘れてはいけません。
シッカリ着けて、万遍無く擦り、必ず水で流す
事が(強い洗剤では)必要です。
ノンリンスの洗剤でしたら、タオルやマイクロクロスで拭き上げた時に、スッキリと光沢が出ている必要があります。スッキリと光沢が出ていなければ、洗剤が足りないか、タオルが濡れすぎているのです。
ともあれ、プロ用の洗剤は特徴がありますので、その特徴を生かすための決意が必要です。特徴を生かす技術を持ってメンテナンスする事で初めて生産性が向上し、プロとしての仕事になるのです。