16 EPA登録と感染防止洗剤 | お掃除とメンテナンスのプロ 矢部要のブログ

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16 EPA登録と感染防止洗剤

少し休みました。今日はEPA登録と感染防止洗剤ですが、先ず一般的な日常清掃の範囲での説明をします。

病院などで使用する感染防止洗剤ですが、大切なことは効果がハッキリしている事です。微生物は状況が良いと急速に増加します。1匹が5時間で100万匹を超える事もあるのです(15分で1匹が2匹になるので。簡単な計算です)。従って、感染を防ぐには、対象となる微生物を完全に取り去る必要があります。日本に比べて感染防止清掃を早くから実施していた欧米ではこうした目的に備えた、感染防止用の洗剤が発達しました。洗剤に消毒剤を加えて、汚れ取りと感染防止の両方を同時に出来るようにしているのです。汚れが不衛生であり、取る事が必須であるのは言うまでもありません。こうした際に消毒剤として使われるのは、第四級アンモニウム塩か最近では過酸化水素が多いようです。安全性が高いのです。

さて、ここで重要なのがEPA登録です。弊社製品は米国製ですので、感染防止洗剤は全てEPA(Environmental Protection Agency=米国環境保護局)の登録を済ませています。米国では殺虫剤と感染防止洗剤は環境問題を起こす可能性があるので、販売に当たっては環境保護局の認可が必要になるのです。その際に、その感染防止洗剤がどの微生物に有効かを第三者を通じたテストが必要になっています。病院で怖いMRSAに有効なのか、ノロウイルスに有効なのか、インフルエンザウィルスに有効なのか・・・・・などです。そして、MRSAの様な一般細菌を例に取ると、ある一定の場所(Non porous/Hard surface=非行性・硬質表面→手摺・ドアノブ・スイッチなど硬くて穴の開いていない所)において、対象微生物を完全に除去(簡単に言うと0にすると言う事)する必要があります。完全不活性化が必要なのです。それでこそ感染防止清掃をした場所ではその対象微生物による感染が起こらない事になります(完全にいなくなるので)。これが最初に書いた効果がハッキリしている事の意味なのです。

そして、テストした対象微生物はラベルかパンプレットに明記する事になっています。使用者は感染が心配される微生物がボトルやパンフレットに載っている洗剤を使用すれば、その感染症を防ぐ事が出来るのです。従って、最近の大手病院で「EPA洗剤を使っていますか?」と良く尋ねられるとすると、上記の効果がハッキリしている洗剤を使用しているかと聞かれているのと同じ事になります。

この洗剤を使用するに当たっては、手袋着用は当然の事、希釈を正しく取る事が必須です。また、接触時間も(10分が多いのですが)正しく取りましょう。ノンリンスタイプが多いのですが、乾くと安全という意味です。濡れている時に触れてはいけません。

一般の清掃では面倒であれば、院内感染も防げる効果を持っている洗剤だと理解すればよいでしょう。

 勿論病院ではそれではいけません。機会があれば病院清掃用の説明を書きましょう(ちょいと面倒なので・・・)。

 お急ぎの方は弊社へご連絡下さい。「病院清掃の基礎知識(無料)」をお送りします。

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