洗剤を上手く使うには洗剤の個性を良く知り、その特徴を生かす事が重要です。どうせ同じ洗剤だからなどと決めつけてしまうと、結果で素人と差をつける事は出来ません。勿論洗剤ですから、対象の汚れがまず落ちなければなりませんが、どうやって落とすのか、落した後がどうなるのかなどを知っておくべきです。
例を上げましょう。
弊社の万能洗剤「マルチサーフィスクリーナー」を例に取りましょう。この洗剤は通常のアルカリ性万能洗剤です。各メーカーが鎬(しのぎ)を削っている分野です。この洗剤の特徴は1:50稀釈で使用すると、ワックスの光沢を落とさないのです。
床用ワックスは何度か書いていますが、アルカリに弱い金属架橋をしていますので、強いアルカリ性ではワックスが溶けるのです。少し表面を溶かし、ポリッシャーに装着したパッドで表面を少し削って、汚れを落とします。その後良くリンスし、ワックスを再塗布して綺麗に仕上げるのです。こうした構造からアルカリ性万能洗剤はワックスを曇らせるのです。即ち光沢が最初に落ちるのです。そこからワックスを再塗布する事で光沢を上げていくのです。一昔前まではワックス再塗布は2層が最も多かったのですが、現在ではメンテナンス費用は大幅に落とされているので、ワックスを2層塗布する事がとても出来ません。しかし、1層では光沢が出たと言うほどにならないのです。しかし、マルチサーフィスクリーナーを使用すれば、光沢が落ちませんので(汚れ落としとワックスの光沢を落とさない微妙なバランスがこの洗剤の特徴です)、ワックスを1層塗布するだけで、他のやり方での2~3層塗布したのと同じだけの光沢が出るのです。
同様にプロ向けの洗剤は、プロの作業に大きなメリットを生み出す様に様々な工夫がされているのです。差別化されていないと、そしてその特徴がプロから支持されるようなものでなければ売れないからです。
例えば、弊社トイレ用洗剤NABC(ナバック)を使用すれば、陶器・金属がピカピカになるでしょう。弊社カビ取り剤RJ-8を使用すると、カビ取り効果の際に刺激臭が少ないだけでなく(次亜塩素酸を通常の半分にし、洗剤の量を増やしている)、洗剤の効果で、石鹸カスを落とす効果を持ち、洗浄効果を持っています。通常ではカビ取りと清掃は別々にやる必要があるのですが、1度に両方出来るのです。カビを取りながら、タイルピカピカに、目地が綺麗になるのです。
洗剤の特徴や効果はメーカーの営業マンがよく知っています。確認し、その特徴を生かしながら使いましょう。そうする事で洗剤の使い方が上手になり、プロとしての力量が上がっていくのです。