易感染者(いかんせんしゃ)と日和見感染(ひよりみかんせん)
易感染者
病院には抵抗力がかなり落ちて感染しやすい人がいます。易感染者(いかんせんしゃと言います=かつて「えきかんせんしゃ」と言い医療関係の方に怒られたことがあります)と呼ばれる人達です。
また、私達の身の回りには多くの微生物が存在し、こうしたどこにでもいる微生物を常在菌と言います。普段はそうした微生物と私達はバランスをとって生活しています。
日和見感染
しかしこの常在菌の中に、普段は私達と共存し大人しくしていても、相手が弱みを見せると感染を起こす事があります。こうした感染を、相手を見ての感染の為、日和見感染と言います。こうした事態が病院の衛生性に重大な意味をもたらします。即ち病院ではそこら辺にいる微生物が問題になるケースがあるのです。その上こうした常在菌の中で、一旦感染を引き起こすと、抗生物質に抵抗力を持っている厄介な微生物がいます。MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)、MDRP(多剤耐性緑膿菌)などです。
従って、病院では外からくる対象微生物、例えばインフルエンザやノロウィルスに対する衛生性の確保の他に、上記の様に既に内側(院内)に存在する微生物に対する衛生性の確保が問題になるのです。病院清掃もこの考え方に沿ったものでなければならないのです。