それまでのカーペットは大きな一枚物でそれを張り合わせながら、敷いていました。
タイルカーペットは安価で、施工が楽なことや、傷んだ部分をそこだけ交換することができるなど、大きなメリットがあり、瞬く間に普及しました。
従来のカーペット

タイルカーペット

写真のように従来のカーペットは基布(カーペットの繊維を埋め込む基の布)が薄く、毛足が長くなっています。
一方タイルカーペットは基布が厚いゴムになっており、毛足が短くなっています。
この形状から、従来のカーペットでは吸い込むだけのバキュームでも十分に汚れが取れたのですが、タイルカーペットは吸い込むだけだと、空気の移動が殆どなく、カーペットにノズルが吸い付いてしまいます。この為、今のバキュームはカーペット用と称して、ノズルのスイッチを切り替えると、裏の薄いゴムが持ち上がり、少しノズルを浮かせて空気の通り道を作ることで、空気の移動を図り、一緒に土砂やゴミを吸い込むようになっています(チョット、面倒臭い説明ですが)。
言い方を変えると、タイルカーペットは通常のノズルではなく、それ用に設計されたものが必要だという事になります。
一方機動性を発揮することで人気の出てきたバックパックバキュームはノズルが長いこと(2m近くあります)、そしてタイルカーペット用に、脇に空気穴が開いている形状から、ノズルの先端が滑りやすくなっています。
長いノズルを横に滑らせて使用するという方法が開発されたのです。これによって作業効率が爆発的に向上しました。ISSA(International Sanitary Supply Association)標準時間でなんと3.3倍効率が上がったのです。
この方法とカーペットメンテナンス上最も重要なコツ「パス(人の通り)」を加えます。
パスは次回にしましょう。