おはようございます。


小学4年生の冬に私は父を亡くした。

心不全だった。前夜遅くまで算数をしていると、父が紅茶を持ってやって来て、「頑張ってるな」と声を掛けてくれた。リプトンのティーバッグだった。父がそんなことをしてくれるのは初めてだったので、私は戸惑いながらもとても嬉しかった。そして次の日の早朝父は倒れた。朝起きてくると、もう父は亡くなっていたのだ。

長男である私は10歳にして、これからは母・弟を支えていかなくてはなどと、子供らしくないことを考えていたことを思い出す。

あれから50年、紅茶は結構好きで、ファーストフラッシュのキャッスルトンやヌワラエリアが好みだが、算数をやっていると時々リプトンのティーバッグが飲みたくなる。足し算や掛け算を教えてくれた父が懐かしくて。