東京まいにち着物 -20ページ目

夏に大活躍のミンサー帯

ものすごく仕事が立て込んで、ブログまったく更新できませんでした。

きのう、久々に仕事に着物でいきました。

紺地に白いあられ模様の「絽ウール」を着たところで、

はたと、どの帯しめようと悩みました。


選んだのは以前、石垣島で買ったミンサー帯。

(セコハンでない唯一の帯です)

単で締めやすくて、シワにもならないので、

毎年、この時期から大活躍。

草木染めではなく化学染料で染められたものだそうですが、

渋い色合いが気に入っています。



帯び枕も帯揚げもいらないし、お太鼓がない分、

半幅帯は相当涼しい気がします。

それでもきのうは日差しが強く、

着物を脱いだら、お腹まわりは相当汗をかいていました。


最近、着物も帯もほとんど買ってないのですが、

単の半幅帯に限り、買っていいことにしようかな。


沖縄漆器の簪。

これ一本で髪がまとまります。

夏用に、涼しげな簪も買わなくては!



とっても簡単リメイク付け帯

リサイクル着物の店に行くと、

ぺったんこに潰れた、くたびれた付け帯が

安く売られていることがよくあります。


1500円くらいまでだったら、

かなりの確率で私は買います。

とうてい締める気にならない色柄の帯であってもです。

だって、上からお気に入りの布を縫い付けてしまうのですから。

付け帯はあくまで「土台」なのです。


付け帯の形はいろいろありますが、

これはお腹に巻く部分とお太鼓が分かれたタイプです。

近くの悉皆屋さんからただでもらっちゃいました。



ピンクの地に銀とダークグレイの葉っぱが刺繍されたデザイン。

実物はもっとピンクの明度が高く、

あまり手持ちの着物には合わないように思われました。


そこでユザワヤで購入してあった

ルネ内藤の復刻プリント生地を貼り付けて

リメイクすることに。


生地を無駄にしたくなかったので、

お腹に巻いたときに見える部分(長さ80cm)にしか、

布を貼り付けていません。



上下の端をぐるりと囲んで、

ただまつりつけただけ。



お太鼓部分は「たれ」と「て」には布を貼り付けず、

「土台」のピンクをそのまま活かすことにしました。

全面に布を貼り付けてしまうと、

うるさい感じになってしまうと思ったので。





ほんとに最小限の部分にしか布を貼っていません。



リメイク付け帯はこれまでに何本が作っています。

第一号がこれ。

大叔母からもらった喪帯に、

アンティークのメリンス生地を縫い付けたもの。


下はただいま製作中のリメイク付け帯。

「ながもちや」で2000円で購入した正絹の帯に

縮緬を縫いつけました。



折りたたむと、上の写真の状態になります。




もともとは鼓が刺繍された帯です。

あまり気に入っていませんが、

一応、こちらの面を表にしても締められるように、

リバーシブルタイプにしようと思ってます。


とことんコットン

「男はつらいよ」のパロディー「男はソレを我慢できない」

という映画が公開されるそうです。

その完成イベントにマドンナ役の鈴木京香が着物で登場!



うっとりしちゃいますよね、この淡い紫の色合い!

単衣というより、薄物のように見えます。

だとしたらずいぶん気が早いけれど、

着物の素材で、公開時期の真夏の雰囲気を出したかったのでしょうか?


裄が短いのはアンティーク着物だから?



袖口からはレースがのぞいていますね。

下に着てるのは半襦袢なのでしょうか?

帯もなんでもない献上帯。

いいなー、このカジュアルな感じ。


寅さん映画は大好きで、ほぼ全作見ています。

鈴木京香が着物で出ているなら、映画館まで足を運ぶかも。


さて。


相変わらず曇天の続く東京。

五月晴れのすがすがしさを味わうこともほとんどないまま、

湿度と気温は徐々に上がり、

梅雨が近いことを知らせています。


この赤い小紋はコットン製。裏地はついてません。

どこで買ったのは忘れてしまいましたが、

400円という衝撃プライスだったことは今もはっきり覚えています。

(前の持ち主はかなり着込んだようで、あちこちつぎはぎだらけですが……)



半襟はちょっとリネンっぽいざっくりとした風合いのコットン。

帯はルネ内藤の復刻柄コットンを貼り付けた付け帯。

全身、木綿のコーディネートです。


ちょっとふくら雀風

先日アップしたクマのみつよ。

「後ろ姿も見たい」というコメントをいただいたので、

ふたたび登場です。



衣紋が相当抜けてます。

ちょっと抜きすぎの感もあり。





帯結びはふくら雀風。

お腹に巻いた部分、

お太鼓部分、

羽部分の3つのパーツを組み合わせて、

簡単に縫い付けてあります。





こうしてみると、みつよはかなり猫背。

帯が重くてうつむいてしまっているようにも見えます。

おきばりやすー!


縞と枇杷


女子フィギュアスケートの荒川静香選手が、

紫綬褒章を授与されたそうです。



今日行われた授与式には赤い振袖で列席。

個人的にはフリー演技のときに着ていたコスチュームのような、

紫っぽい青が一番似合うように思うのですが……。



そういえば、昨年の12月にNHK杯で優勝した中野友加里選手が、

その後のニュースに出演したときも、振袖を着ていました。

あれもかわいかったな。



20代のはじめ頃、まったく着物に興味がなかったこともあり、

振袖は結局一度も着ないまま。

後悔だらけの人生ですが、振袖を着なかったことは、

今となっては「もっとも悔やんでいること」のひとつかも。



せめて「変身舞妓」でも体験しておけばよかったです。



さて。



この柄、何に見えますか?

「南天じゃないの?」という人もいますが、

枇杷じゃないかと思うのです……。





だから、五月に着たくなる。

去年はこの組み合わせで、三社祭に出かけました。





縞は憧れですが、

残念ながら自分にはあまり似合いません。

こんな風に植物の柄とミックスされたデザインなら、

縞の持つ「きっぱり感」が薄れるので、

着てみようという気になります。





半襟はまたまた「おばあちゃんレース」。

これもたぶん、昭和初期の端切れだと思われます。




今週末は三社祭り。

この祭りが終わってしばらくすると、

東京にも、単衣の季節がやってきます。


みつよの夏支度

いつもあたたかいコメントを送ってくださる佐藤さんから、

日曜日にアップしたクマについて、

「なぜ、みつよ?」というご質問をいただきました。


みつよはもともとはセーターを着たクマでした。

この着物を作って着せてみたところ、

ミツエという叔母のたたずまいにそっくりだったんですよ。

で、一文字変えて、みつよ

と命名したんです。


サイズもはからず、適当に作ったので、

着せてみてはじめて、

おはしょりを取れる長さがないことに気づきました。

おはしょりなしでもいいか、とも思いましたが、

どういうわけかその着姿、

三波春雄

にそっくりだったんです。


ところが、

着付けを工夫し、むりやりおはしょりを作ったところ、

びっくりするほど女の子らしくなりました。


最初はいわゆる「あんどん」だったため、

シルエットが男性的だったのだと思います。

加えて、ステージ衣装ばりに派手な柄。

それで「ミナミハルオでございます」風になっちゃったみたいです。


おはしょりを作ることで、

自然と裾すぼまりになる。

それをみつよから学びました。


ちなみにみつよはけっこう腰がくびれた現代的な体型をしているので、

ウエスト周辺を補整しました。

それにより、帯のおちつきもよくなりました。


みつよサイズのぬいぐるみだと、

スカーフ大の生地があれば一着作れます(単衣仕立て)。

ただ、生地選びは難しいですね。

柄が大きい生地だと、うまく身頃に柄が収まらないし。


そろそろ衣替えの時期。

夏着物の用意もしてやりたくなってきました。


これはハンカチ大の絽のはぎれ。

ちょっと生地が足りないですが、

こういう儚げな柄の夏の長着を誂えてやりたい。


これは紗と思われる着物。

不用意に洗ったら縮んでしまい(泣)、

もう着られないのです。

みつよには、こんな縞も似合いそうです。



これは阿波しじら。

四国に旅行した際、古道具屋で500円で売られていました。

何度か着ましたが、

お尻のあたりが修復不可能なほど裂けてしまい、

もう着られません。

みつよの相棒のフランツの浴衣に作り変えても「粋」かも。



これも四国で買った500円浴衣。

阿波しじら同様、数回着用したら

お尻が裂けました。

色白のみつよがこんな柄の浴衣を着たら、

いなせですよね。



あーーーー、

針持ちたい!


日欧民族衣装対決

手提げバッグを作った縮緬のあまり布で、

クマのぬいぐるみの「みつよ」に、

振袖を作ってみました。



帯揚げは、300円で買った絞りの帯を、

付け帯に作り変えた際に出たあまり生地を使用。

帯はユザワヤで買った化繊の帯っぽい生地(平安貴族っぽい柄です)。

帯締めは和菓子の箱を包んでいた紐を転用しました。





ちょっと人待ち風。

長じゅばんは省略。手抜きなのがバレバレです……。





みつよの相方はオーストリア出身。

名前は付けてなかったのですが、

「フランツ」とでもしておきましょう。

自国の民族衣装を愛するカップルです。





「絽ウール」なんてあり?

相変わらず楽しみに見ているNHKの「純情きらり」。

きのう、気になる点がありました。

今後、桜子が住み込むのであろう下宿に住んでいる

絵描き役の西島秀俊さん(宮沢りえちゃん&豚と、トヨタのCMに出演中)

の着付けです。


ものすごーーく衣紋が抜けていたのです。

家でくつろいでいるシーンなので、

そんなにきっちり着なくてもいいのでしょうが、

だらしない感じに見えて、

つい「衿直せよぉ」と突っ込みをいれたくなる。

せっかくいい台詞を言っているのに、

説得力半減でした。


さて。


今日も例のごとくウール着物です。

濃紺なのに、写真に撮ると黒に写ってしまう。





このウール、ちょっと変わっていて、

およそ1cmごとにすきまを作るように織られています。

まるで絽みたいに。



ウールだからと、これまでスリーシーズン着てきたものの、

もしかしたら、このタイプは着用時期が決まっていたりして。



この半襟は母からもらったはぎれ。

かつてはこのはぎれも、

一枚の着物だったことがあったのでしょうか。

だとしたら、あまりに可愛すぎます。


「資生堂ドルックス」帯

子どもの頃、母が使っていた基礎化粧品といえば

資生堂のドルックスです。

金色のクリームの蓋にあしらわれた、

唐草模様が印象的でした。





この前帯の柄は、ドルックスの意匠を思い起こさせます。

案外、昭和7年に誕生したドルックスと、

同じ頃に作られたのかもしれません。





お太鼓部分はこんな感じ。

花が刺繍されています。





着物は淡い紫色の紬。

半年に1回開催される区のリサイクル着物市で、

2000円でした。




半襟は薄い黄緑に花模様が散ったレース地です。

この類の生地のワンピース、小さい頃に着ていた、

という方も多いのでは?


付け帯とその副産物

5日にUPした博多帯は、根津の「結城伏見」で購入したもの。

手の部分が長くて巻きにくかったので、

付け帯に作り変えてあります。



着物雑誌に掲載されていた「付け帯の作り方」

というページを参考にしたのですが、

そこで紹介されていた寸法だと、

小柄な私にはお太鼓部分がちょっと大きすぎたようです。

たれも心持ち、長すぎる気がします。


この帯を付け帯に作り変えてわかったことがあります。

付け帯にするのは「染めの帯」だけにしておいた方がいい、ということです。

織りの帯である博多帯は、

はさみを入れた途端、端がほつれてしまい、縫うのに苦労しました。


とはいえ、付け帯に作り変えたからこその副産物も。

それがこれです。



あまった手先部分で作りました。

帯とおそろいの巾着がずっと欲しかったので。