雌鶏母さんが行ったというのを聞いて、娘が行きたがったので、ティッセン・ボルネミッサ美術館の「maestras」という展示の券を最終日前日に取りました。
日本語だと画家と女流画家とを区別するように「maestras」・・・女性の巨匠ってことですね。
巨匠といって、女性を思い浮かべることができない、なんだかイメージに合わないと思う私って、つくづく言葉に毒されているなあと思う・・・つまり、そういうところにスポットを当てた展覧会でした。
これが・・・特に前半部分、16世紀くらいのところの女性画家の作品にすごくいいなあと思うものがいくつもありました。
私が一番気になったのは、拡大眼鏡を使って静物の絵を描いていたという人のテンペラ画。
すごく面白い感じに仕上がっていて、古いのに新しい感があって、わくわくしました。
他の人物画でも、いいなあと思う画家がいましたが・・・こういう画家の記録ってどこまで残っているのでしょうか。
この時期の絵に詳しくないのでなんとも言えませんが、女性で名前が残っている画家ってどういう境遇でその道に入ったんだろう・・・どういう身分の人だったんだろう・・・とか考えてしまいました。
展示は中盤ちょっとおっとっとで、いきなりフラメンコな絵(スペインの画家だったかな)が出てきて、その辺りでちょっと焦点がぼやける感じになって(スペインなら、スペイン、世界なら世界、またはもう少し時代を限定してもよかったかなあと思います)、後半またいろいろぶっこむ感じでしたね。
キュビズムな女性画家の絵(娘が気に入ったそう)があったり、面白い絵も割とあったんですが、ソニアドローネーなんかは他にもっといい作品があると思ったし、こういうまとめ方の展示って難しいなあと思いました。
それに、こう言ってはなんだけど、近年「女性の先駆者」はブームですから、テーマとしては集客を狙った美術館側の意図も感じるような気がします。
さて、でも、このテーマは続くんです。
今月末からの展示がイサベル・キンタニージャ
これは絶対に行く!!