約2時間〜2時間半

たとえ結婚式(披露宴)を無事に結ぶことができたとしても、その後我々スタッフには悪夢の時間が始まります。


それは、、、。


『どんでん』


『どんでん』とは

例えばその会場で、1日に2件の結婚披露宴があるとします。

1件目がお開きになった後、2件目の準備をすることを『どんでん』といいます。

会場のテーブルレイアウトを変更し、シルバーをセッティング。そして会場の装飾など、要は会場の中の全てを変更します。

しかも1時間〜1時間半という短い時間で。


1件目の進行が遅れてしまい、どんでんの時間が短くなってしまうなんてことがあったら、

もうピリピリムード全開です。


そしてどんでんスタート。

そのさまはまさに地獄。

さっきまで穏やかだった社員の人達の顔が一変。

鬼のような形相になり、怒号・罵声が飛び交う


『なにやってんだよ』

『早く動けよ』

『チンタラやってんじゃねーよ』


ひどい時にはモノが飛び交ったりもします。

ブチ切れた社員が動きの悪いアルバイトにカトラリーやイスを投げつける場面もしばしば見受けられました。(いまはなくなりました。)


新人の社員、アルバイトはこの様子に恐怖し、辞めていく人も多かったとのこと。


精神的にも、肉体的にも大きな負担を強いるこの作業。私も新人の頃はとても苦痛でした。


そして、その作業が終わった後

2件目の披露宴がスタートします。

ヘロヘロな状態なのにも関わらず、最高の笑顔でゲストをお迎えしてサービスをします。

何事もなかったかのように振る舞います。


(あれ?さっきまであんなに怒鳴り散らかしていたのに、、、。)


どんなに疲れようと、どんなに罵倒されようと、

お客様には関係ありません。


文字通り『気合いと根性』で乗り切ります。


結婚式という華やかな舞台の裏では

過酷な現実があるということを知ってほしいです。