舞妓さんから学んだことです
私は自分自身が花柳界に身を於いてながらも、花柳界遊びが大好きで東京は勿論、京都にもよくお邪魔してました。
同じ花柳界でもその土地、その土地に寄って決まり事が異なります。
例えばお花代、お約束料、一座敷の時間の数え方や着物の雰囲気、髪型もそこの花柳界の雰囲気をかもし出します。(これらについては又後日)
2年程前、しきたりに厳しい祇園の舞妓ちゃんに尋ねました。「お座敷のかかって無い日はどんな待機の仕方をしてるの」「へぇ仕度してじっと待ってます。テレビ見たりしてたらあかんのどすわ。」「屋形の人たちとお話したり稽古のおさらいしたりとかは」「あかんのどすわ」「そのお仕度したままずっと座ってるの待ってる間にお座敷がずっとかからなかったら」「へぇ仕度終わった夕方5時過ぎから12時までじっと座ってます」「他の屋形もそう」「一応、皆そうなってますけど、屋形によって多少緩い所もありますやろけど…」「偉いわねぇ」「当たり前の事どす」「祇園の舞妓さんが勤まったらどこに行っても大丈夫ね」と言った私の言葉に可愛い顔をした舞妓ちゃん云わく「逆も言えますねん舞妓が勤まらんかったらどこ行ったかて勤まりまへん」素晴らしい!けど……立場有りませんよねワタシ
東京でも昔はそうでした。(私はゆるゆるでした)でも今は夕方になってもお座敷がかからないと「用事」にして私用でお出かけしたり楽な格好でテレビを見たり、お友達に電話をしたりと自由です。
出たての頃は取りあえずいつお声がかかっても良いようにとお着物を着るばっかりして9時位までは待機して居ますが一年も経てばもう少し緩くなります(勿論、個々多少の違いは有ります)
私と娘が7~8年位前に祇園に行き、出たての舞妓ちゃんを呼んだ時の事ですが「お姐はん東京どすか~ええな~うち109行ってみたいんどす」って可愛いでしょう?無邪気な舞妓ちゃん、しっかり者の舞妓ちゃん色々ですね。
月に一度のお休みで、どんなに暑い日(今日は涼しいけれど)でもコテで髪を結い、白塗りお化粧に引着にだらりの帯の重い衣装を付けて毎日頑張ってる舞妓ちゃん
《貴女方は生きた日本の伝統文化です》
*解説*
①屋形→置屋(芸、舞妓を抱えて置いておくお家)
②用事→休み
「江戸しぐさ」は夜が明けてから夕方までにアップしますね