SPの電車のチケットは


今日の夕方にデリー発、アグラ行き。


少し時間があったので


ここで思い切って、SPに相談をしてみた。


実は、私は前のドライバーKが少し気になっていた。


大使館の人の 「彼はもう働けないだろう」という言葉が気になっていて


もともと貧しい職の彼が、仕事を失ったらどうなるんだろう。


詳細は書けませんが、彼のした事は、失業に匹敵する事だったのか、分からない。


SPは、もうその人とは関わらないほうがいい、強くなりなさい。と言ってくれた。


この忠告を聞いてたら今後の旅も随分変わっていたのに。

私はSPの忠告を聞けず、


とうとうドライバーKをあるレストランに呼び出し


SP、K、私、という妙な面子で話しをすることになった。



Kはやはり仕事を無くしたらしい。


というのも、運転免許証を没収されたらしい。


誰に?と聞くと、

Sの働いていたホテルの、オーナーだそうだ。


私は訳がわからなくなって、


なぜホテルのオーナーが免許証を没収するのか聞いたけれど


Kも理由は分からず、ただ、返して欲しかったら5000ルピー払え、と言われたそうだ。


彼にとって、それは大金で、


結局免許を失い、会社からも解雇されたという。



ここでSPは、電車の時間になったので駅に向かい


私はKと、とりあえず彼の会社に行く事にした。


なんだかいまいち状況が飲み込めなかった。


Kの会社に行き、



一人の男性が私を見ると


慌てたように


「僕達は、Kの事なんて知らない。全て忘れたんだ。」と言って来た。


別に私は文句を言いにきた訳じゃないのだけど・・・。


とりあえず、ここのボスが来るまで待たせてもらった。


ちょっと怖かった。


待っている間、


インドの銃の所持率ってどのくらいなんだろうとか考えていた。



30分くらいしてボスが帰ってきた。


私は、彼に話しをした。



免許証があれば、Kはまたここで働けるのか聞いた。


とりあえずそれが戻ってくれば、一件落着らしい。


私はホテルのオーナーに言って、免許証を貰ってくるというと


ボスはとても喜んで


「じゃぁ、今からホテルに言ってくれ!」と言われた。


今からって展開早いな・・・。




それからKと一緒にホテルに行ったのだけど


その道の途中で


K「僕はここで待ってるから、君一人で行ってきて。」



と言って、立ち止まった。



えーーー



私だって怖いよ。1人じゃ行きたくないよ。



というか、女一人で行かせるなんて!!


と言ってみたけど

梃子でも動かない様子。



「じゃぁいい。Kが行かないなら


もう免許証はあきらめて、帰ろう。」と


カマをかけて言ってみると




Kは、


くるりとユーターンをした。




・・・・そんなに怖いんだ・・・。


もうそこまでいったら、Kを道端で待たせて


一人でホテルに行ってきた。


あいにくオーナーは不在で、明日の朝に帰ってくるという。


その場にいた従業員に、Kの免許証があるはずだから探してくれといったが


見あたらない。


結局私も引き出しなど見せてもらったのだけど、免許証はどこにも無かった。


オーナーは明日の10時くらいに戻ってくると言うので


出直すことになった。


一人で来るのは嫌だな、と思ったけれど


ここ数日の騒動でKは随分衰弱しているようだったので


それ以上追求しなかった。



免許証を手に入れたら、明日また会社に届けに行くと伝えて別れた。