キリコ展 観ると不安になりました | 江戸手描き友禅「染工房 まいむらさき」のそめいろ日記

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栃木県小山市でそめもの教室の講師をやっています。
染め物のコトや、じんくん(秋田犬)のコト、歴史、芸術、美術、日々の色々を綴っていきます。

染師・まいまい です




パナソニック汐留ミュージアムで開催中の

キリコ展 観に行きました

12月26日までです



ジョルジョ・デ・キリコは、私と姉が好きな画家です

ダリに影響を与えた人




私は中高生の頃、大好きでキリコが載っている画集を
よく眺めていました








キリコと言えば、タマゴのような顔をした、
定規が重なりあったマネキンのような人体像が印象的ですよね




なんだかとっても不思議な絵ですよね

後にキリコは、古典に目を見開かされ、
有機的な肌触り、風合い(マチエール)表現にのめり込みましたが、

やはり、このスカーンと突き抜ける様な
無機質が支配する世界がキリコだと思います

冷たく、辺りは寂しく無音で、匂いも感じられない
人の気配があったとしても影のみ・・・

暗い・・・・

ながーく伸びた真っ黒な影も特徴的だったり、
遠近法(パース)もわざとめちゃくちゃで
どんどん不安になる仕掛けがされています



「キリコは年老いてなお、表現を模索していた」っていう、
かっこいい言い方されていたけど、
「迷いながら死んでいった」って感じがしました

亡くなるころの作風は、穏やかだけど、
あいかわらず寂しさが漂っています




ぜひ本物を観ようと意気込んだものの、
今の私の心には、あまり響かなかったですね・・・

中高生のころ衝撃を受けましたが、
思春期独特の不安感が共鳴したのかもしれません



解説の映像で
「私の絵を理解できた人は、世界で2、3人しかいない」
でしたっけ?

とか言う、
これ見よがしなフレーズありましたが、

・・・・・・だろうな

という素直な感想です




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