そう気がついてからの観察は面白い。
不愉快さが半減する。でも無くなったわけではないです。

「お子様の椅子はつかいますかぁ」

ったくそんなにでかい声で言うことかぁ?店内中に放送してるようだ。
目の前のその人だけに聞こえればいいだろうに。

食器の乗ったお盆を片手に持ったまま運んできた椅子を、ガタンずりずりっとテーブルに寄せる。
そうしながら、店員を呼ぶピンポン、最近はこの方式が当たり前になったが、に「はーい、お待ちくださぁい」とこれまた当然のごとく大声で答える。

目の前にいたお母さんはびっくりして半歩身を引いた。


隣の席に料理が運ばれて来た。
「海老と蟹のクリームスパゲッティせっとでぇす、ご注文は以上で良かったでしょうかぁ」

唾がぺっぺぺっぺ飛んでスパゲッティに降りかかる。うわっ。


奥の禁煙席からガハハハァーっと笑い声が爆発する。
何で何でぇ、きゃぁうっそぅー、ガハハハァーっと活火山の噴火のように繰り返される爆発。

ぎゃぁ~、突然赤ん坊が泣き出した。

おろおろして周りを見回す若い母親。


ガッシャーン!お皿が数枚砕け散った。

レジでは高校生がそれぞれに財布をのぞき込みながら楽しそうに会計を待っている。

チーン、1980円になりまぁーす、あっそうか別々ですかぁ。
店内中が会計の始終を聞いている。聞きたかねぇよ、そんなもの。


はぁ~、もう帰ろうっと。。。