
僕の頭の中は昨日の出来事がまだグルグル回っていた。
トントは全てを話してくれた。
バイオリストコンピュータのおかげで整理されたボクの頭は、それをきちんと理解する事ができた。それでもグルグル回っちゃうくらいの興奮が残った。
フウセンカズラの種はテラバイトに匹敵する情報のメモリーだった。その中に未来からのメッセージが思考回路に直接語りかけるプログラムと共に詰めこまれていた。
僕が毎日見た、と言うより体験した夢は一粒一粒の種に収まっていたものだ。
トントは必要な種を慎重に選んで僕に与えた。
ある種は、世界が地球だけではない事を教えてくれた。無量大数の星が輝く宇宙に、今もハートマンの仲間が活躍している。
僕はもうすぐその世界へ行くだろう。種がそう告げている つづく