
特殊なパスワードを入力すると、GEALMAのロゴマークをバックに過激なアドコピーがモニターに現れた。
「あなたの素直な欲望を全て満たしてあげましょう。周りの目を気にする必要はありません。あなたのしたことを誰もとがめません。ノイローゼなんてバイバイ!スカッとやっちゃおう。何でもあなたの思いのまま。あんたは今日からスペシャルゴッド!やっちまえ!いいぞ、やっちまえ!」
厳重な警備の目をぬってハートマンが潜入する。左腕に埋め込んだインターフェイスを通してバイオ・リストコンピュータがロックを確実に解除していく。
GEALMAオフィス最深部へ進むハートマン。アラームは鳴らない。全てのセキュリティはグリーンだ。研究員が数名モニターを見つめてなにやら操作をしている。
ハートマンはそのモニターを見て思わず声を上げそうになった。モニターは数十本のケーブルに繋がれた特殊なポットに横たわるミリンダの姿を映し出していたのだ。