そう言ってトントは話し始めた。
と言っても口でしゃべるのではなくて僕の耳に、あれ、頭の中にかな?直接語り始めたのだ。難しい言葉もたくさん出てきて分からないこともあったけど、どうなるのか大体は分かったと思う。
後はそのうち分かる時が来るってトントは言っていた。

僕の腕をコンピュータに改造するらしい。バイオリストコンピュータとか言ってたかな。
ハートマンやトントの世界との連絡や、難しい問題をすぐに解決する方法を素早く見つけるためのものなんだって。

機械を埋め込むのではなく、僕の頭を直接使うって言ってた。

他人に僕の頭を勝手に使って欲しくないって思ったけど、人間は自分の脳を半分も使ってないんだって。空いている脳をコンピュータとして使うってことらしい。

「宇宙君のバイオリストコンピュータが働き出すまでに、私たちの任務について知って頂きたいことが沢山あります。何日もかかりますが、頑張ってください。それから、このことは誰にも秘密ですよ。」

秘密は大好きだ。わくわくする。星見ちゃんにも秘密にしなくちゃいけないのかなぁ、とちょっと不安だったけど我慢することにした。

それから2週間、僕は毎日夢を見た。夢じゃない、うまく言えないけどすごくはっきりした夢だ。     つづく