久々になってしまって申し訳ないです。
実はこちら、校閲に出す前の原稿なので、書籍よりも粗いです。
校閲の最終はゲラといって、紙に刷り出したものに直接赤字を入れていくので、私が持っているデータには反映されていないんですよね。
更新しながら整えてはいってますが、書籍版とは微妙に違っていることだけ、お伝えさせてください。
校正といえば、最近どんどん表現が難しくなってきているなと感じています。
少し前までOKだった表現も今は赤字が入るんでふよね。
たとえば、オフィスレディの略である
『OL』も今までは、
OL→女性事務員(今は差別と言われる可能性があります)と赤が入ります。
この場合、著者は突っぱねることもできます。
「私の作品のこのシーンは、女性事務員じゃなく、OLなんです!!!」
という気持ちをこめて『ママで』(そのままでいきますの略)と書くこともできますのですが、私の場合は、基本的に指摘通りに修正します。
今は、ハーフという言葉にも赤が入ってしまいます。
私が学生の頃は、憧れてやまなかったハーフですが、『半分』というのは違うのではないかということで、『ダブル』とか『ミックス』といった言葉に変わっているとか。
ちなみに京都ホームズ19巻で、日本人女性と米国人男性の間に生まれた女の子が登場するのですが、その時に使った表現は『国際児』でした。
こういう言葉の変更は、時代の流れなんだろうと思っています。
私自身、昭和の作品を読んでいると、
「今思うとすごいな」
という表現に当たることで、物語の世界から現実に戻ってしまうことがあるので、
できるだけノイズを感じないように読んでいただきたいなと思っています。
そんな私ですが、唯一『ママで』とした表現があります。
それは、妖の仕業かもしれないという時に
「人外の仕業だろう」と話すシーンなのですが、
(正確な台詞は覚えてないのですが笑)
ここに赤が入りました。
人外←差別になるかも?
え!?
え、誰に対する差別?
もしかして人外に対する差別に?
と、戸惑いつつ、色々考えた結果、ここは妖なのかなんなのか、まだ分からないシーンでもあったので『ママで』としました。
そんなこんなで色々、変わってきていますが、時代に対応しつつ、ノイズにならず、伝えたいことをより面白く伝えていけたら良いなと思っている私でした。