2月4日の立春は、

京都キタ短編文学賞の表彰式でした!


会場は京都市北区役所です。


去年の7月に応募スタートした今回の企画。

いよいよこの日を迎えられたのかと思うと感慨深いです。



最優秀賞

『紫野にて、綾なす時に触れる。』槙島聖⬇︎

『深泥池マジョリカ奮戦記』西脇朳 ⬇︎


船岡山部門賞

『船岡山で読み聞かせ!』ひまりけい ⬇︎


小学生部門賞

『灰の世界と不思議なデジタル時計』川田真子 ⬇︎


中学生部門賞

『ようこそ後の世へ』絵舞 ⬇︎


高校生部門賞

『いちょうの葉』相原梨彩 ⬇︎


北区区長のお言葉、

賞状と賞金の授与。


(槙島さんからお写真をお借りしました)


受賞者を代表して、

最優秀賞の槙島さんからのご挨拶。


そして、関係者各位を代表して

私からの講評という流れでして、


(KBS京都さんも取材に来ていました。2/8の17:30放送予定とのこと)


私からの講評ですが、

こちらにも掲載させていただきます。


********


『紫野にて、綾なす時に触れる。』

槙島 聖さん

 

北区を舞台に織屋を営む職人の寡黙な祖父と、祖父を知りたいと思う孫のお話。

物語の中に北区の土地と伝統、そして祖父と孫の不器用ながらも温かい交流が見事に織り成していました。そして、織り上がった先にできたものを知った時、目頭が熱くなりました。最優秀賞に相応しい傑作だと思います。

 

『深泥池マジョリカ奮戦記』

西脇朳さん

 

読み終えて「面白い、最高だ」、そして「上手い」とも思いました。冒頭の一文から、すぐにその世界に引き込み、短い文の中で一つのエンタメ作品が高い完成度で仕上がっています。市が開催するご当地を舞台にした文学賞でここまで笑わせてくれる作品に出会うなんてと嬉しい驚きでした。もちろん、こうした文学賞としては、いささかエンタメ色が強いという声もあるかもしれませんが、今回の京都キタ短編文学賞は、『京都船岡山アストロロジー』というエンタメ作品の発売記念です。ある意味『望月賞』、迷いなく優秀賞に推しました。大好きです。

 

『船岡山で読み聞かせ!』

ひまりけいさん

 

タイトルの通り、船岡山で毎年開催されている『ふなおか桜パンまつり』で、絵本の読み聞かせをしようと奮闘する物語。地域のイベントと心の交流、そして守らなければと思っていたお年寄りの頼もしさと素晴らしさが伝わってくる作品で、まさに『船岡山部門賞』に相応しい素敵な作品でした。

 

『灰の世界と不思議なデジタル時計』

川田真子さん

 

二〇XX年、京都府、京都市北区を中心に、闇が降り注ぎ、灰の世界と化していた――。

こういった冒頭で始まるファンタジー作品。瑞々しく新しい発想で、もっとこの物語を読みたいと心から思いました。そして書かれたのがの小学生とは、恐れ入りました。素晴らしいです。

 

『ようこそ後の世へ』

絵舞さん

 

ある日突然、主人公の前に現われたのは、お盆だからと現世に帰ってきた織田信長の幽霊。今の世を知りたいという信長に、主人公は北区を案内することになるという、とても楽しい物語です。信長に案内する様子、二人のやりとりがとてもコミカル。漫画や映像でも見たいと感じさせる素敵な物語でした。

 

『いちょうの葉』

相原梨彩さん

 

祖父の七回忌のために京都にやってきた主人公は、かつて祖父が連れて行ってくれたイチョウが美しい神社を振り返り、想いを馳せる物語。祖父も不器用だったけれど、主人公も同じで、ほんの少しの後悔や、これからがんばっていこうという決意、そうした心情が岩戸落ち葉神社の美しい光景とともに鮮やかに浮かぶ作品でした。読み終えて、高校生が掛かれたと知って驚いたほど、完成度が高く、素晴らしかったです。

 

********


今回の表彰式で、私は受賞者さんたちに何か記念になるものを贈りたいと思いました。


最初はノートとペン等々と考えたのですが、文学賞の記念といえば、「これが良いかも!」と思いついたものがあったんです。


それは、私が勝手に作品イメージから作った名刺です(デジタルブックのQRコードをつけて)。イメージの押し付けになってしまいますが、限定20枚の消耗品となれば、そう迷惑ではないかなと。


こちらが、そのデザイン。


印刷したもの。



名刺と一緒にオリジナルノート(というほどのものでもない無地のノートにスタンプを捺しただけのものですが、執筆用ネタノートにしていただけたらと)


こうして、表彰式が終わりました。

応募総数265作品。

区が開催する文学賞で、

これは本当に快挙とのこと。


この賞にご協力くださった関係者各位

宣伝に一役買ってくださった

応援大使兼選考委員の

柏てん先生

天花寺さやか先生


応援大使の

卯月みか先生

木爾チレン先生

飛野楢先生

西門檀先生

八谷紬先生

宮下恵茉先生

ありがとうございました!


そして、作品を応募してくださった

皆さま、ありがとうございました!

惜しくも素晴らしい作品が

たくさんあったとのことです。


表彰式が終わった後、

応援大使とスタッフさん

最優秀賞の槙島さん

船岡山賞のひまりさん

(大人の受賞者さん)で


ふたば書房の社長・洞本さんが

オーナーを勤める

絵本カフェ『mebae』さんで

お祝いをしました。


絵本にちなんだ可愛いメニューが💕


お祝いのケーキ🎉

(この文字数、職人技!)


おめでとうございます!


さて、受賞者さんと

私たち応援大使の短編が収録された

アンソロジーがこれから作られます!


どのようになっていくのか

またお知らせをさせて

いただきますので、

どうぞよろしくお願い致します!


本当にありがとうございました✨