ではでは、
拝み屋さん創作裏話③です
(о´∀`о)
東京での打ち合わせを無事に終えて、京都に戻った私は、プロット作成にとりかかるのですが、
まず、最初にやったことは、
主となる櫻井家の家系図、相関図作り!
祖父・茂
祖母・吉乃
長男・宗一
次男・宗次朗
主人公・小春は、宗一の一人娘。
宗一と宗次朗は、13歳齢が離れている。
吉乃の旧姓は、賀茂
(裏稼業が陰陽師)←この時点で、賀茂家の設定が割としっかり出来上がっていました。
弟・賀茂義雄
義雄の孫
杏奈、和人、澪人
(力があるのは、澪人だけ)
と、こうした感じで。
祇園へは、自転車で行けるので、
(四条通は自転車走行禁止なので、押して歩いていましたが)
祇園のどこを舞台にしようか、と歩きまわったり。
カカオマーケットの近くでもあります、笑
観光地としての祇園ではなく、生活する場としての祇園の町を雰囲気を肌で感じたくて、自転車を走らせて、祇園に行き、
朝、どんな雰囲気なのか、
はたまた、夕方はどんな雰囲気なのか、
空気感をつかみたく、
何度も足を運びました。
そうしていく内に、朧げだったストーリーが、その輪郭を明らかにしていき、
やがて、動き出していきます。
角川様に本を出していただける奇跡なんてもうないだろうし、
好評でしたら続編も、とのことでしたが、そんか上手い話なんて、そうそう起こらないだろうし、
編集さんもOKを出してくれた、
この際だから、うんと自分の好きものを楽しく書かせてもらおう!
と思いました。
主人公・小春をサポートする若く、無駄すぎるほどにイケメンの叔父は、私が長年WEBで書いてきた『天使シリーズ』という作品のヒーローそのままです。
記念出演だ!と、笑
(名前は違いますが)
京都舞台だから、もちろん京男子も出させてもらおう!せっかくだから、清貴より二割増し雅で、そして胡散臭い男を!笑
そんな感じで煮詰めていき、
展開としては、
主人公・小春が、傷心で祇園の祖母の許に訪れるのですが、それは一巻の後半まで、明かさないと決めました。
これは、私の場合なんですが、
本を読んだ時、
ドラマを観ている時、
「続きが気になる」と思わせるのは、何かというと、やはり「謎」なんですよね。
謎といえば、一番は「犯人は誰?」でしょう。
ですが、そこまでいかなくても、
「あの人は何を抱えているの?」
「この二人はどうなるの?」
「この家が隠していることはなに?」
これらも謎です。
謎がある方が、私は引っ張られます。
その最たるものは、
漫画家・浦沢直樹先生でしょうか。
20世紀少年、Monster、
「なになに?どういうこと?」が散りばめられていて、だから気になってグイグイ引っ張られる。
はじめて、読者さまにお目見えする物語には、そんな「謎」があった方が、『気になる!』と最後まで読んでいただけるかもしれない。
そんなわけで、
なぜ小春が、傷つき、親元を離れてまで、京都までやってきたのかは、後半まで明かさずに話を進めることにしました。
また、これまた、『私は』なんですが、
はじめての世界(物語)に飛び込む場合、主人公と一緒に入っていくかたちの方が好きなんです。
いきなり、完成されている世界をどどんと突きつけられても、少し拒否反応を起こしてしまうんですよね。
主人公が、新たな世界に飛び込んで
少しずつ慣れていくのを読みながら、自分も同じように慣れていくのが好きなので、
冒頭は、新幹線で東京から京都に向かうところにしようと決めました。
ラストまで書けて、編集さんにOKをいただいて、
友風子様という素敵な絵師様に、カバーイラストを手掛けてもらえることになり、
本当に感激でした。
まさに祇園の和雑貨店を思わせる、綺麗で雅で可愛く、ふんわりした雰囲気。
春に編集さんと打ち合わせをし、
翌年の1月に発売。
私的には、とても長く感じたのですが、
「まさか、こんな超スピードで刊行までに至ると思いませんでした」
と編集さん。
「えっ!?」
「作家さんにお会いしてから、一年後にようやく書き出すということもあるんですよ。じっくり人間関係を作ってから、という先生もいらっしゃいますし」
∑(゚Д゚)
いつも『〇〇賞コンテスト、締め切り二カ月後』といった、急流のエブリスタの上で船を漕いでいた私にとって、そんなにゆっくりでも良かったんだ、と衝撃を受けた一言でした、笑
まぁ、でも性に合わないんですがね(^◇^;)
そうして、去年の1/25に
一巻発売にいたった拝み屋さん。
それから一年で、
もうすぐ4巻発売となります。
いやはや、感慨深く、
これもすべて応援してくださる皆様のおかげです
本当にありがとうございます!!
これにて
拝み屋さん、創作裏話はおしまいです
(о´∀`о)
あらためて、
これからも拙作をどうぞよろしくお願いいたします
m(__)m