6年間飼っていたフトアゴヒゲトカゲのマメさんが

亡くなって1週間が経った


この子は私が離婚する前から居て

マザコン元旦那が娘を連れて母親と3人で

晩御飯を食べに行ってしまう時がよくあり


私はマメさんのゲージの前で一緒に晩御飯を食べて

2人で過ごしていたんだけど

♀ということもあってか大人しくて優しかった


母があまりにもすぐ忘れろって

言う空気を作ってきたので


悲しむよりも泣かないように過ごす方法を考えて

毎日楽しいことだけを考える試みをしてたんだけど


昨日、遺品整理をしていて

ゲージがあった場所がガランとしているのをみると

改めてもう居ないんだなって思った


先週の土曜日、朝から少し動きがゆっくりで

もしかしたらクーラー使い始めたから

冬眠しかけてる?って思って


ファンヒーター入れたりしてみたんだけど

脱皮期間中だからかな?って思って

ちょっと様子みようって思って

お出かけした


夜には朝いた場所から移動してたから

そのまま安心して寝たんだけど


次の日、早起きのあの子がなかなか

起きてこないから

やっぱりしんどいのかな?って思って

脱皮期間中では珍しくないので

そのまま夕方まで寝かせてた


夕方になってさすがにおかしいと思って

名前を呼んで体を揺すっても反応がなくて


好きだった登り木の下で冷たくなってた


最後に大好物を少しだけ食べれたことは

良かったけれども

前日に手に乗せた時にお膝にのせて

もっと撫でてあげなかったことに後悔した


その後、少しお家で寝かせていたかったんだけど

夏場は傷むのが早いって聞いたから

寝てるみたいな綺麗な姿のままで

送り出してあげたくて


次の日の仕事が終わってから

葬儀屋さんにお迎えに来てもらった


お別れの日の朝

私が1番最初にすることはいつも

マメさんのゲージの電気のスイッチを

いれることだけど今日はしなくていい


それからご飯の小松菜を切って

トカゲフードを水でふやかして…

これもしなくていいんだ。。


それを思ったら寂しくなってきて

通勤途中に一人で車に乗ってると

楽しかった思い出がたくさん出てきて涙が出た


初めてお家に来た時、水入れに付いていた

造花の葉っぱを餌と間違えて食べようとして

噛みきれないことに気付いて睨んできた


初めて温浴させた時は私を見つめてきて

腕から離れなかった


日光浴させようとして庭に出したら

ジャンプしたと思ったらもぐもぐしていて

結局、あの時何を捕食したのかわからないまま


喉を真っ黒にして暴れ回ってたから

病院に連れて走ったら菌が入ったらしくて

抗生物質を朝晩2回2週間ほど飲ませたんだけど

なかなかお口を開けてくれなくて

飲ませるのに30分くらいかかったなぁ…


大きなゲージを知り合いに譲ってもらって

お引越しした日は端から端まで走り回って

とても楽しそうだった


ペットショップでとても時間をかけて選んだ

流木をゲージにいれると

すぐに興味を示して登ってくれた

その日から一番よく見かける場所になった


晩御飯の準備をしているとゲージの端まで来て

私の姿が見えるところでジッと見つめていた姿


仕事が終わり帰宅してから

お見送りの準備をしている時

あいにく父と母は歯医者さんへ行って居なくて

娘もお友達と遊びに行っていた


好きだったスパンコール付きのネットを被せて

好きだった登り木を入れて

少しだけお花も入れた


お迎えが到着するまで眺めていると

急に実感が湧いてきて

涙が止まらなかった


骨を拾うことまではもういいかな?って思って

玄関先でお別れしたんだけど


手続きしている時に「好きだったおもちゃ入れておいてもいいですか?」の問いに「トカゲさんって遊ぶんですか?」って聞かれていろんな思い出が蘇ってきてまた涙がでてきた


30も半ばなのに人前で泣いてしまうなんて

恥ずかしい


てっきり荷台に積まれると思っていたけれど

助手席に乗せて連れて帰ってくれたことが

なんとなく嬉しかった


火葬は火曜日に行われると聞いていたけど

その日の夕方、会社から帰宅する時に

正面の山から虹が伸びていて


たまたまなんだろうけど不思議な気持ちになった


葬儀屋さんが納骨堂の案内と一緒にくれた紙には

「虹の橋」と言う詩が載っていて


これは以前からも知ってはいたんだけれども

私は捻くれた考え方で読んでいた


でも、帰宅途中にみた虹を思い出して

ネットで検索していろんな記事を読み漁っていて


いろんな考え方や想いの人がいるんだってことが

わかって少し信じてみようと思った


これは調べている時に知ったんだけど

この詩は3話まであって最後まで読めば

自分を少しだけ納得させることができた


それまでは1話目だけしかしらなかったから

ただの空想で人間に都合のいいもの

って言う風にしか思えなかったんだけど


3話目の「雨降り地区」には

飼い主さんが悲しんでいる間は

目の前に広がっている幸せな世界には行けずに

ずっと雨に打たれて過ごすって書いてあった


結局、毎朝通勤で1人になる私は

マメさんのことを考えては

朝から憂鬱な気持ちになったり

目が赤いまま出勤していたんだけど


これもたまたまって言うか

時期的に当たり前なんだけど

毎日雨が降っていた


それから週末がきて金曜日の晩、寝る前に

「雨降り地区」についていろいろ考えていた


と言うか、もし私が悲しいままのせいで

本当にあの子が雨降り地区から

出られないのであれば

その方がもっと悲しいと思った


もう1時間もかけてマンゴー入りのお気に入りの

餌を買いに行く必要はないし


夜中に雷が鳴り出したら1階に行って

怖がってないか確認しに行くこともしなくていい


お散歩の時にハーネスをつけるのに

時間がかかっていても威嚇される心配もないし


バスキングランプが切れて急いで

ホームセンターに走る必要もない


温浴の時に怖がりなマメさんにしがみつかれて

爪が腕に食い込んで爪痕が残ることもないし


体調を崩して処方されたお薬飲ませるのに

1時間早く起きることもなければ


なかなか手をパーにしてくれないから

1本ずつ広げて爪を切る苦労もしなくていいし


臭いフンの処理もしなくていい


いつも私の気持ちに寄り添ってくれる

優しい子だったから


私が悲しいとか寂しいって思わないで


マメさん出会ってくれて楽しい思い出を

たくさんありがとって気持ちでいれたら


虹の橋に居て毎日幸せに暮らしていると

信じることにしました虹