渚ちゃんが川太と話している姿や
その内容、どちらも海ちゃんには
涙が溢れそうになる。
カウンセラーの方は
たった1度娘と話しただけで
渚ちゃんが一番考えているのは
ママが幸せでいてくれるかどうか
ということだとわかったのに
どうして自分はすぐに
この娘の気持ちに
気づいてあげられなかったのだろうか。
渚ちゃん
「どうして何もしてないママが
こんな罰ゲームみたいなことばっかり
やらなきゃいけないの?」
川太
「・・そうだよな・・・
どうして・・そうだよな・・・
悪いのはパパなのに
ママをずっと苦しめてるなんて
最低だよな・・・」
渚ちゃん
「いやいやいや、パパはそうやって
反省した顔だけして
ごめんねっていうだけで
他に何をしてるの??
ごめんねって、
誰にでも言えるでしょ?」
当たり前のことを、
高校生の娘に言われてしまっている。
コメントにも書かれているように
川太はとにかく謝るだけで
会っていない間、特に何をやるわけでも
提案されたわけでもない。
川太
「そうだね、、パパもそれは
わかってるんだけど、、
何をしても間違えているような
ダメって言われるような気がして
・・何をしたらいいのか
自分でもよくわからないんだ。」
そのセリフは、前にも
聞いたことがあるような気がする。
渚ちゃん
「間違えてたら、ママがちゃんと
間違えてるって言うよ!
だけど何もやらないから
パパが何もしない人にしか見えない!
結局何を反省してるの?
見せないだけで、
ちゃんとやってるって言いたいの?
その間ママがどれだけ毎日
食事とか洗濯とか大変なのか
わかってるの?」
川太
「・・・食事とか洗濯とか、、
しに行ってもいいのか?
ママのこと手伝いたいのは
本当にそう思ってるけど・・
今は家に入ることさえ
ダメだと思ったから・・・」
渚ちゃん
「じゃあ土日とか、
出かけてる間にやったら?
っていうか別にこっちは
家事洗濯をやりにきてって
言ってるわけじゃない!
パパが何も考えないから
ちゃんと考えてって言ってるの!
何でそれがわかんないの?」
川太
「・・そうか、、そうだね、、」
川太がまた、海ちゃんの顔を覗き込む。
海ちゃん
「・・・・・・・・・」
川太
「わかった、じゃあ、、
明日中にパパがやれることを
全部書き出して渚に送るから
それをやっていいかどうか、、
教えてくれるかな・・
パパはバカだから、そうやって
教えてもらわないと
わからないかもしれないけど
家族のために何とか償いたい
っていう気持ちに嘘はないんだ。」
渚ちゃん
「嘘ついてるなんて言ってない。
それより、ちゃんと考えて!って
言ってるの。
頭の中でどんなに思っていても
今はそれが伝わらないなら
考えないと一緒だから!!」
高校生って、ここまで自分の思いを
明確に言葉にして話せるものだろうか。
それとも、川太が相手だから
こうしてスラスラ言いたいことが
次から次へと溢れてくるのだろうか。
どちらにしても川太には
この渚ちゃんの言葉は
胸に深く刺さったらしかった。
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