登場人物
海ちゃん…18歳の時に出会った親友。
今は結婚して県外におり、3人の子供を育てている。
長女の渚ちゃんはもう高校生。
その下に次女の凪ちゃんと弟くんがいる。
川太…海ちゃんの夫。温厚で優しそうで家族想い。
と、誰もが思っていたが、実は部下と不倫をしていた。
まだ2人とも会社は辞めていない。
リク…24・5歳、海ちゃんの旦那の部下で不倫相手
家族仲、夫婦仲がとても良い夫婦と
海ちゃん本人も思っていた、しかし夫の本性は、、
渚ちゃんがまた、
いつも通り学校に行くようになって
最初の１週間目。
とはいえまた、次の週か翌々週には
行かなくなるかもしれない。
それでもまたその時は、
娘ときちんと向き合おう。
そんな時。
凪ちゃん「ねぇママー。」
海ちゃん
「ん？どうしたの？」
凪ちゃん
「ママって、パパと喧嘩してる？」
急にそんなことを聞かれて、
ドキッとした。
海ちゃん「えっ、どうして？」
凪ちゃん
「だってママ、パパと全然
電話とかしてないでしょ？
パパとママ、いっつもおしゃべりして
仲良しなのに。」
海ちゃん
「あぁ、、いや、
パパがお仕事忙しくなって
タイミングが合わないだけよ。
でも、メールは
いっぱいしてるんだから。」
凪ちゃん
「そうなの？今度凪もメールしたい！
本当は電話がいいけど・・」
そういえば最近、凪の口数が減っている。
もしかしたらここのところ、
渚のことばかりに気を取られてしまって
今度は凪のことを
不安にさせてしまってる？
自分はまた、しでかしているのかと
再び自分を責めたくなる。
なんでこんなに私や子供達が
しんどい思いになるの？
海ちゃんはその場の勢いで
川太にメールをした。
海ちゃんLINE
「近いうちに話したいことがある。
子供達がいない平日がいいの。
半休でいいから、時間作って。」
しばらくは既読にならなかったが
数時間後、川太から返信が来た。
川太LINE
「わかった。いつでも大丈夫？
何曜日がいいとかある？」
海ちゃんLINE
「来週ならある程度は
私も調整出来るから。」
川太の会社は比較的
有給も半休も取りやすい。
結婚生活を続けている上で
夫がそういうホワイトな会社に
勤めてくれているということは
非常にありがたいと思っていたが
今思えばそうやって気軽に
休みが取れてしまうからこそ
川太はリクと平日に休みを合わせて
出掛けることもあったんだろうなと
こんな時に、考えなくてもいいことが
頭の中に浮かんでくる。
川太LINE
「じゃあ、来週の水曜日の午前中は？」
海ちゃんLINE
「そこでいい。あと、凪があなたと
電話したいって。」
川太LINE
「それはいつでもいいよ。
今夜でも。」
その日の夜、海ちゃんは凪ちゃんと
弟くんのために
川太とテレビ電話を繋げて
作り笑顔で川太に笑いかけた。
いつか、離婚するもしないも
この人との話で
本当の笑顔になれる日は
くるんだろうか。
今度は胃までキリキリと痛み出す。
凪ちゃんと弟くんはとても楽しそうに
川太と話していたが
弟くんが、今度パパはいつ帰ってくる？
と聞いていて
川太が困っている様子だった。
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