登場人物
海ちゃん…18歳の時に出会った親友。
今は結婚して県外におり、3人の子供を育てている。
長女の渚ちゃんはもう高校生。
その下に次女の凪ちゃんと弟くんがいる。
川太…海ちゃんの夫。温厚で優しそうで家族想い。
と、誰もが思っていたが、実は部下と不倫をしていた。
まだ2人とも会社は辞めていない。
リク…24・5歳、海ちゃんの旦那の部下で不倫相手
家族仲、夫婦仲がとても良い夫婦と
海ちゃん本人も思っていた、しかし夫の本性は、、
娘の凪ちゃんは、川太のことを
何も知らない。
だからこそ素直に友達には
パパは仕事で
遠くにいると話しているわけで
子供の口に、戸は建てられない。
そんな時期、川太は
社長と常務との話し合いが続いていた。
実は、1日だけでは
この話はまとまらなかったのだ。
それもそのはず。
川太はこの会社にとって
重要なポストに決まりかけていた程
成果を上げていた。
◆
その日、川太と常務と社長は
個室のあるお店に集まっていた。
川太
「お二人ともお忙しいのに
申し訳ありません、、
私のせいでこんな、、、、」
常務
「・・・・・・・・・」
社長
「先に聞くが、川太くんは今回の
女性問題がなければ
うちの会社を辞めるつもりは
なかったのか。」
川太
「はい、全くありませんでした。
むしろ近年は本当に
どんどん会社が大きくなって
仕事には、やりがいしかありません。
ですからこんな、、、自らの過ちで
会社に迷惑をおかけすることが
本当に、、、、」
社長
「そうだな、、
私も、、ほんっとうに残念で
仕方ないんだよ、、、
常務は特に君のために
散々なんとかできないかと
動いてくれていたからな、、、」
常務
「・・・・・」
川太
「申し訳ありません。。。」
社長
「それで、、そのリクさんの方とは
なんとか解決しそうなのか?
彼女は今、
職場ではいつも通りというか
仕事ぶりも、、なんというか
普通にしてるようだが」
川太
「そうですね、、そこはちょっと、、
リクさんというより
その母親との金銭問題が
少し残ってるんですが、、、
彼女とはもう会社でも
個人的にもやり取りしてないので、、」
社長
「そうか、、それでな、、
ちょっと常務も含め
幹部たちとも話し合ったんだが
やはり君が本当は、
退職の原因が、彼女のことだけなら
・・引き止めたいという声の方が
多いんだよ。」
川太
「・・・・・・え、、」
社長
「でも、、だからって
リクさんとのことを
なかったことに
するわけにもいかない。
それで、、、
今回実は、九州の方から
来ている仕事があって
その仕事は長期になる。
だが現場にもスタッフが必要だから
断ろうかと思ってたんだが、、
・・・君が、行ってみないか。」
川太
「え、、、、、、、、」
社長
「時期は、来年の1月から。
大体2年で、長ければ3年だ。」
常務
「つまり実質的には、
転勤という形になるが
それならうちの会社を
辞めずには済む。
この土地を一旦
離れることになるわけだから
考えてみて欲しいが、、」
川太
「、、なるほど、、そうですか、、
はい、、考えてみます。」
ちなみに、行かないという
選択肢になった場合は
どうなるんですか、と
この場では聞けなかった。