登場人物
高崎 舞香さん…39歳 今回の主人公。
4歳の娘（日菜ちゃん）がいる。
相談相手は実のお姉さん。（春香さん）
現在夫とは別居しており、引っ越して
娘と二人暮らしを始めている。
現在パート勤めから正社員に。
高崎 誠……40歳 舞香さんの夫。
ある日突然、好きな人がいるから
離婚したいと舞香さんに告げる。
相手は同じ部署の（藤沢美波）という女性。
しかし、浮気相手は1人ではなかった。
美波は誠と付き合う前に、同じ会社の上司と
不倫関係にあり、奥さんの前で別れていた。
しかし、また水面下で始まって・・
今後、娘の日菜ちゃんと誠を
会わせることについて
自分の考え一つで、会わせたくないなんて
そんなことを言うのはエゴだと
自分でもわかっている。
だから、今後日菜ちゃんが
パパに会いたいと言い出した時には
家族揃って会おうとは思っている。
ただ、今の今は無理なのだ。
誠
「舞香、、、俺は、、
何年かかっても日菜と舞香に
認めてもらうように頑張るから・・
だから、、
いつか今なら会えるって
思えるようになったら、、、
こんな最悪な俺でも
許してもらえる時が来たら、、
その時は、、、」
痩せこけた目でそう言う誠。
そうね。
と、言ってもらいたいのだろうか。
舞香さん
「・・・今はどんなことを言われても
私の心は動かない。
冷たいって思われるかもしれない。
ちゃんと再構築してる人には
我慢が足りないって
言われるかもしれない。
だけど、、あなたは
それだけのことをしたの。
私の心がこんなにも
凍りつくくらいのことを。」
誠
「ごめん、、俺は弱いよ
最悪だよ、、
病院にも行かなきゃな。」
舞香さん
「だーかーら、そういうのは
1人で言ってて。私に言わないで。
とにかくもうわかったよね。
今日の会話も堺さんにちゃんと
録音してもらってるから。」
最後にはああ言ってやりたい
これも言ってやりたい
色々想定して、今日を迎えたが
何を言っても言い足りないし
虚しくもなる。
弁護士堺さん
「書類は全部渡しました。
そろそろ行きましょうか。」
舞香さんの様子を察してか
堺さんが話を切り上げてくれた。
舞香さん
「はい、、、」
先に立ち上がる舞香さん。
そして舞香さんに続いて
堺さんが立ち上がる。
舞香さん
「・・・・・・・・
じゃあ、これで。」
誠
「・・・・・・本当に
すまなかった。」
舞香さん
「元気でね。」
これで、夫婦として会うのは
最後なのだ。
誠
「舞香、、ごめん、、
本当に、、、うっ、、、」
誠が座ったまま
俯いて泣き崩れたところを
弁護士堺さん
「行きましょう」
と言った。
舞香さん
「・・・はい、、、」
ここで振り向いてはいけない。
だってもう私たちは
元には戻れないんだから。
店を出ると、なぜか
自分には文字で説明できない種類の
涙が流れてきた。
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