登場人物

 

 ルイ君… 現在30代。パンダの弟みたいな存在。

     ハーフで3ヶ国語を話す。

     軽い日常会話を合わせたら、5ヶ国語

    くらいは話せている。

     仕事で国内外問わず世界中を飛び回る

 

セミナー講師

    ルイ君が関わる仕事で、セミナーの講師を

    している。シングルマザーの30代

    海外の方で、日本での生活は10年ほど

 

 

 

ルイ君が受けていたセミナーも

最終日を迎えたその日

 

あのセミナー講師がいないので

平和な気持ちで受講したその直後

 

今のターゲットがなんと

セミナー主催者さんになったと聞いて

ルイ君は驚き半分、納得もした。

 

この主催者さんも、物腰柔らかで

誰の話もしっかり聞いてくださる

思い込みの強い相手によってはまた

勘違いをさせてしまうかもしれない

つまり素敵な方だからだ。

 

 

 

ルイ君

「それで、、

 今はどうなってるんですか。」

 

 

 

セミナー主催者

「結論、すぐにクビには出来ないので

 まだうちの会社に所属してますが

 一応契約社員のような形なので

 次のタイミングで、契約終了にします。

 

 それで、、、もしあと10分くらい

 お時間大丈夫なら

 もう少しお話ししてもいいですか?」

 

 

 

 

ルイ君

「大丈夫ですよ。じゃああそこで

 ちょっと缶コーヒーでも

 買いましょうか。」

 

 

 

 

ルイ君たちは、そのフロアにある

立席スタイルの休憩室で

コーヒーを買った。

 

 

多分セミナー講師は

同じ気持ちを共有出来るルイ君に

話を聞いてもらいたかったのだろう。

 

 

 

 

セミナー主催者

「それで、、僕のケースなんですけど。

 僕には妻がいるんですよ。」

 

 

 

ルイ君

「えっ、それ…

 彼女は知ってるんですか?」

 

 

 

セミナー主催者

「最初は知らなかったようですけど

 今回の件でそれを伝えたら

 嘘なんじゃないかと最初は疑って

 周りのスタッフに確認したりして

 

 それで本当に

 結婚してるってわかったら

 どんな人か確かめてあげるから

 会わせろと。」

 

 

 

ルイ君

「・・・・・そうでしたか。

 

 じゃあ彼女にとって

 相手に会わせろというのは

 常套手段なんですね。」

 

 

 

セミナー主催者

「そうみたいですね。こういうの先に

 ルイさんから聞いてたので

 僕も同じように感じました。」

 

 

 

ルイ君

「でも、彼女じゃなくて奥さんとなると

 さすがに諦めませんか?」

 

 

 

セミナー主催者

「それが、諦めませんでした。

 奥さんとはうまく言ってるし

 仲がいいと話しましたけど。。

 

 でも、、うちはまだ、、

 なかなか子供が出来ないんで

 それを知られたら

 やばいなと思ってます。

 

 私が子供産んであげるとか

 言いそうじゃないですか。」

 

 

 

ルイ君

「そうですね・・・

 

 お子さんは?とか

 聞かれませんでしたか。」

 

 

 

セミナー主催者

「もちろん聞かれましたよ。

 だけど、ふわっとさせました。

 

 それで、一応このことは僕

 妻に話してたんです。 

 まだセミナー講師のアプローチが

 軽い段階の時は

 

 仕事のこともあるので、

 携帯をブロックしたりは出来ませんから

 かかってきた電話や

 メールをしている僕を見て

 誤解されても困りますからね。」

 

 

 

ルイ君

「確かにそうですね・・・」

 

 

 

セミナー主催者

「でも、どんどんエスカレートしてきて

 そしたら妻が

 

(いいよ、会おうよ。その方が早いし

 ちょっと会ってみたい。)って

 言い出したんです。」

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー