登場人物
高崎 舞香さん…39歳 今回の主人公。
4歳の娘(日菜ちゃん)がいる。
相談相手は実のお姉さん。(春香さん)
現在夫とは別居しており、引っ越して
娘と二人暮らしを始めている。
現在パート勤めから正社員に。
高崎 誠……40歳 舞香さんの夫。
ある日突然、好きな人がいるから
離婚したいと舞香さんに告げる。
相手は同じ部署の(藤沢美波)という女性。
しかし、浮気相手は1人ではなかった。
美波は誠と付き合う前に、同じ会社の上司と
不倫関係にあり、奥さんの前で別れていた。
しかし、また水面下で始まって・・
弁護士さんは
過去に自分が担当した女性のお宅に
夫が不倫をした相手が
不法侵入をした話を真剣に話し始めた。
弁護士さん
「不倫相手は凶器を持って
寝室に入ってきて
そこにいたご主人と
鉢合わせをしました。」
舞香さん
「凶器って・・・・・
それで、家族はみんな
大丈夫だったんですか。」
弁護士さん
「はい、ご主人が体の大きな方で
すぐに取り押さえたんですが
持っていたのが植木用のハサミで…
考えただけでもゾッとします。
それから警察が来て
近所中大騒ぎになってしまって
その家族はもう
そこにはいられなくなって
県外に引っ越しをされました。」
誠
「・・・・・・・」
弁護士さん
「こんなの、
ニュースの中の出来事だと
思ってますか。」
誠「いえ、、、、」
弁護士さん
「本当にそう思ってますか?!
ご主人がお付き合いされていた
美波さんという方
正直僕が今までに見てきた誰よりも
一番危ないタイプですよ。
ご主人は危機感がなさすぎる!
あなたが不倫するのは
勝手かもしれませんけど、一生
取り返しのつかないことになったら
どうするつもりなんですか?
こういう女性が捨て身になる時は
(死なば諸共)ですよ!」
誠
「・・・・」
舞香さん
「その事件の後ですが、、、
それでも奥さんは
…一緒に引っ越したってことは
離婚しなかったんですか?」
弁護士さん
「わたしが知っているのは
事件の直後2・3ヶ月までなので
少なくともその間は
離婚はしてないです。
その理由は、お子さんが
その時のショックが強くて
引っ越した後もしばらく
恐怖で夜眠れなくなったりして
もちろん奥さんもですが、
引っ越し先を、不倫相手に
全く伝えていないとはいっても
男出がないことの方が
怖かったみたいですね。」
舞香さん
「確かにそれは怖いですね…」
弁護士さん
「はい。もちろん凶器を持って
不法侵入というのは極端な例で
わたしもこれまでの弁護士人生で
この1例しか知りませんが
お宅まで乗り込んで行く話は
全く珍しいことではありません。
とにかくご主人はお相手から
逃げてる場合じゃないんです。
自分で蒔いた種なんですから
ちゃんと終わらせてくださいよ!
今わたしは、弁護士としてではなく
人として話しています。
もう、罪のない奥さんやお子さんが
傷つく姿を見るのは
絶対に嫌なんです!」
誠
「わかりました…
今夜にも、連絡します・・」
その時
舞香さん
「……いや、、
今ここで電話して。」
誠「え、、、、、」
舞香さん
「もうあなたのことは
全く信用してないから。
話したって無理な相手ってこと
わかってるけど
今日話し合って無理なら
警察に行くって伝えて。
今の弁護士さんの話を聞いて
私も危機管理、ちゃんとしないとって
思ったから。
私にも、言いたいことあるし。」
舞香さんは、テーブルに置いてあった
誠の携帯を手に取り、誠に手渡した。
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