登場人物
海ちゃん…18歳の時に出会った親友。
今は結婚して県外におり、3人の子供を育てている。
長女の渚ちゃんはもう高校生。
その下に次女の凪ちゃんと弟くんがいる。
川太…海ちゃんの夫。温厚で優しそうで家族想い。
と、誰もが思っていたが、実は部下と不倫をしていた。
リク…24・5歳、海ちゃんの旦那の部下で不倫相手
家族仲、夫婦仲がとても良い夫婦と
海ちゃん本人も思っていた、しかし夫の本性は、、
海ちゃんが、大好きだった伯母さん。
いつも大きな声で笑い
悩んでいる時は一緒に泣いてくれて
いつもこっちを向いて
支えてくれている
大きなひまわりみたいな人だった。
気丈に振る舞いたいところだが
伯母さんのもとに集まった
親戚や友人たちの顔を見たら
もう泣けて泣けて、
この時ばかりは
川太がどうということなどは
何も思いつかないほど
ただただ、深い悲しみを
大切な人たちと共有した。
本来ならその海ちゃんを支えるのは
川太だったと思うが
側でずっと支え続けてくれていたのは
長女の渚ちゃんだった。
渚ちゃん
「ママ、大丈夫?」
海ちゃん
「うん、大丈夫、、ごめんね。
ありがとね。渚、先に上に上がって
休んでていいんだよ。」
渚ちゃん
「うぅん、大丈夫。ちょっとあっちで、
おばあちゃんのこと見てくるね。」
海ちゃん
「うん。ありがとね。
、、渚。」
海ちゃんが、渚ちゃんを呼び止める。
そして、大きな手を広げると
渚ちゃんが胸に飛び込んできて
渚
「うわぁぁーん、、おばちゃんっ
おばちゃぁーん!!」
海ちゃん
「渚・・がんばろ、、おばちゃんの分も
私たち、、前向いて、、うぅ、、」
大きな声で泣いた。
◆
この地域ではお葬式が終わると
自宅に親類たちが集まって食事をする。
その時に、近所の方達が
手伝ってくれたりすることも多く
その時にいたのが、このスピ子さん。
スピ子さん
「海ちゃん、、、今日は1日お疲れ様。
大変だったね・・・」
海ちゃん
「あぁ、、スピ子さん。
色々手伝ってくれてありがとう。
本当に助かったよ、、」
スピ子さん
「そんな、海ちゃんこそ1日中
いろんな人にご挨拶して
大変だったね・・
もうそろそろ、ちゃんと座って
食事してもいいんじゃない?」
海ちゃん
「そうだね・・・」
そう言って海ちゃんは
スピ子さんと一緒に
同じテーブルに座る。
スピ子さん
「海ちゃん、、顔色悪いね。
全然寝てないんじゃない?」
海ちゃん
「あぁ…クマとか酷いよね…
朝は隠してたんだけど、
泣いたらメイク落ちちゃって…」
疲れていた海ちゃん。
スピ子さんとは仲が良かったので
この日、
なんでも聞いてくれるスピ子さんに
打ち明け話をした。
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