登場人物

 

高崎 舞香さん…39歳 今回の主人公。

パート勤めをしており、

 

4歳の娘(日菜ちゃん)がいる。

相談相手は実のお姉さん。(春香さん)

 

 高崎 誠……40歳 舞香さんの夫。

ある日突然、好きな人がいるから

離婚したいと舞香さんに告げる。

相手は同じ部署の(藤沢美波)という女性。

 

アンナ…誠の4人目の不倫相手。

現在海外に住んでおり、子供が1人いる。

誠よりも数年前から浮男と不倫していた。

 

アンナの元夫(正木さん)…

誠とは共通の趣味の知り合いだった。

 

 

 

舞香さんは、
アンナの元夫さんとの会話の中で
背中を押されるような気持ちになる。
 
 
なんて言いながら
誠との現実に向き合うと、
自分の気持ち1つだけでは
片付かないことが多いのだけれど。
 
 
 
ある日、舞香さんの電話が鳴った。
 
 
 
 
舞香さん電話「はい。」
 
 
 
誠の母電話
「舞香さん?あぁ、、
 
 日菜もあなたも元気なの?」
 
 
 
 
誠の母親から電話があるのは
かなり久しぶりだった。
 
 
 
舞香さん電話
「・・元気です。
 
 どうされたんですか?」
 
 
 
誠の母電話
「そろそろもう、いいんじゃない?」
 
 
 
舞香さん電話
「・・・は、、、」
 
 
 
誠の母電話
「誠のことよ。
 
 あの子、仕事から毎日
 まっすぐ家に帰ってきてるわよ。
 
 今どうなっているのか
 私が何を聞いても答えてくれないし
 
 家にいてもずっと覇気がない様子で
 十分反省してると思うのよ。」
 
 
 
 
舞香さん電話
「・・・」
 
 
 
 
なんだろうか、この電話は。
 
 
 
そうなのだ、舞香さんが
頑張ろうと前を向いていても
こういう周りからの声で
まだまだ傷ついたり疲弊することが多くて
それが辛いのだ。
 
 
 
 
舞香さん電話
「あの、誠さんとは弁護士を通して
 今後の話をしています。
 
 慰謝料についてもちゃんと
 払うことで同意をしてくれていますし
 今は婚姻費用や面会について
 2人でちゃんと進めています。
 
 何を聞いても話してくれないのは
 弁護士さんから
 止められているからだと思います。」
 
 
 
誠の母電話
「親に今の状況を話すことを
 どうして弁護士が止めるのよ!
 そんなのおかしいでしょ?」
 
 
 
いや、あんたに伝えたら
あーでもないこーでもないと
うるさいからなんすよ。
 
 
と言いたいけれど、
言ったらややこしいのでやめた。
 
 
 
 
舞香さん電話
「…それを私に言われても困ります。」
 
 
 
誠の母電話
「何が困るのよ!!あなたが
 一言弁護士や誠に言えばいいだけでしょ!」
 
 
 
舞香さん電話
「・・・何をですか?」
 
 
 
誠の母電話
「もう、
今までのことは
いいから
 家に戻ってきてって!」
 
 
 
 
 
舞香さん電話
「・・・・・・・・・
 
 
 
 ・・・・・・・・・
 
 
 
 今までのことはいいからなんて
 1度も思ったことはありませんし
 
 これからもないです。」
 
 
 
 
 
誠の母電話
「舞香さん、日菜ちゃんの幸せを
 心から考えたことある?
 
 あなた個人のことじゃなくて
 家族全体のこと!!
 
 そりゃあ誠が悪かったわよ!
 あの子が最低だわよ!だけどもう、
 過去は取り消せないでしょ?
 
 だからあの子は毎日家で
 死神みたいな顔して暮らしてるの!
 もう、いいじゃないの
 いつまで罰を与えたいの?
 
 あなた1人が今の時期だけ耐えれば
 全部丸く治るのよ?!
 
 誠に文句言いたいなら
 一緒に住んで、これからも一生
 毎日ネチネチ言い続けてれば
 いいじゃないの!」
 
 
 
 
舞香さんは、
言い返すことも面倒になって
そして訳のわからない主張に
思考が停止してしまって
 
無意識に、電話を切っていた。
 
 
 
 

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