登場人物

 

海ちゃん…18歳の時に出会った親友。

今は結婚して県外におり、3人の子供を育てている。

長女の渚ちゃんはもう高校生。

その下に次女の凪ちゃんと弟くんがいる。

 

川太…海ちゃんの夫。温厚で優しそうで家族想い。

と、誰もが思っていたが、実は部下と不倫をしていた。

 

リク…24・5歳、海ちゃんの旦那の部下で不倫相手

 

家族仲、夫婦仲がとても良い夫婦と

海ちゃん本人も思っていた、しかし夫の本性は、、

 

 

 

海ちゃんが実家で

川太と話をしていた頃

 

渚ちゃんはあやちゃんの家にいた。

 

 

 

 

渚ちゃんが家に着くと

玄関の扉が開いた瞬間

あやちゃんが飛び出してきて

渚ちゃんに抱きついた。

 

 

 

あやちゃん

「渚ちゃんっ!!!」

 

 

 

渚ちゃん

「うぅっ、、あやちゃん、、

 ごめんね、、

 

 パパが、ごめんね、、、」

 

 

 

あやちゃん

「私こそ、ずっと黙ってて

 本当にごめん!!!」

 

 

 

渚ちゃん

「なんであやちゃんが謝るの!!

 悪いのはパパじゃん!

 

 あやちゃん、、うぅ、、」

 

 

 

 

玄関で2人でわんわん泣いていると

あやちゃんのお母さんが

驚いて出てきた。

 

 

 

あやちゃんの母

「まぁ2人とも!どうしたの?!

 渚ちゃん、何があったの?」

 

 

 

渚ちゃん

「おばちゃんっ、

 ごめんなさい、

 ごめんなさいっ!!」

 

 

 

 

あやちゃんの母

「渚ちゃん、、、どうしたのっ、、」

 

 

 

玄関で泣き崩れる渚ちゃんを

あやちゃんのお母さんが

抱き止めてくれる。

 

 

2人は幼い頃からの幼馴染。

 

 

幼稚園の時から同じ地域で

その成長を見てきた

あやちゃんのお母さんにとっても

渚ちゃんは、娘みたいに

可愛い存在だった。

 

 

 

あやちゃんの母

「2人とも、とにかく家に入ろう。

 

 お茶入れてあげるから、

 ね、入ろう。」

 

 

 

 

あやちゃん

「うぅうう、、」

 

 

 

リビングに入っても、

しばらく2人はずっと

黙ったままだった。

 

 

あやちゃんのお母さんが

カルピスを作ってくれて

渚ちゃんはそれを飲んで

ふーと息を吐く。

 

 

 

渚ちゃん

「あやちゃん、、おばちゃんには

 少し話してる?」

 

 

 

あやちゃんは、小さく首を横に振る。

 

 

 

 

あやちゃん

「本当に、、誰にも言ってないの、、

 私が見た時、

 お母さんは洋服を見てて

 見てなかったはずだから、、」

 

 

 

渚ちゃん

「じゃあ本当に、、あやちゃん

 1人で耐えてたの、、、」

 

 

 

 

あやちゃん

「・・・・・・・・・だって、、」

 

 

 

 

あやちゃんの母

「・・・・・・・・」

 

 

 

 

渚ちゃんは

あやちゃんのお母さんの顔を見て

また涙が滲む。

 

 

 

渚ちゃん

「おばちゃん、、あのね、、

 うぅ、、、」

 

 

 

 

あやちゃんのお母さんが

渚ちゃんの隣に駆け寄る。

 

 

 

 

あやちゃんの母

「・・うん、、うん、、

 どうした、、?」

 

 

 

 

渚ちゃん

「うちのパパが、、

 

 会社の女の人と、、、

 浮気してるの」

 

 

 

あやちゃんの母

「えっ」

 

 

 

 

渚ちゃん

「それを、、あやちゃんが、、

 

 見ちゃって、、うぅ、、

 

 

 それで、、、うぅ、、、」

 

 

 

 

全部話せない渚ちゃんを

あやちゃんのお母さんが抱きしめる。

 

 

 

あやちゃんの母

「あやも、おいで、、」

 

 

もう片方の手を大きく広げると

あやちゃんがやってきて

 

 

あやちゃんのお母さんは

2人を同時に抱きしめて

身体を大きくさする。

 

 

 

あやちゃんの母

「2人とも、これはね

 大人の話だから、、

 

 大人が悪いんだから、、

 

 どうかあなたたちが、

 これ以上傷つかないで、、」

 

 

 

渚ちゃん

「だって!!だってっ!

 

 あやちゃんずっと、

 苦しんでた、、うぅ、、

 パパのせいで、、」

 

 

 

2人はそれから、

1時間も泣いていた。

 

 

泣いて泣いて、やっと落ち着いて

話し始めたのは、渚ちゃんだった。

 

 

 

 

 

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