登場人物
海ちゃん…18歳の時に出会った親友。
今は結婚して県外におり、3人の子供を育てている。
長女の渚ちゃんはもう高校生。
その下に次女ちゃんと弟くんがいる。
川太…海ちゃんの夫。温厚で優しそうで家族想い。
と、誰もが思っていたが、実は部下と不倫をしていた。
リク…24・5歳、海ちゃんの旦那の部下で不倫相手
家族仲、夫婦仲がとても良い夫婦と
海ちゃん本人も思っていた、しかし夫の本性は、、
リクは、会社の行事の時に
思い切り海ちゃんたちの家族と
接点があった人だ。
リクに限らずとにかく
川太の会社の人たちは
家族ぐるみでの付き合いがあって
渚ちゃんがリクのことを
（リクちゃん）と呼ぶところにも
その親密さが窺える。
海ちゃん
「あなたが泣く理由はなんなの？
自分が可哀想なの？
2年も家族を裏切って
よくも渚の前で、
そんなに泣けるわよね。」
川太
「ごめん、2人とも、、本当に
ごめん、、うぅぅ、、、」
川太がさらに泣き崩れるので
海ちゃんも渚ちゃんも涙が引いてしまう。
長女 渚ちゃん
「信じられない、、リクちゃんのことも
ほんっとうに信じられない。
リクちゃんって何歳？
なんでこんなおじさんのパパと？」
川太
「・・・・・・・」
長女 渚ちゃん
「ママ、、凪たち（次女）には
何て言うの？
っていうか、話すの？」
海ちゃん
「それは、、まだわからない。
だけど、、、
渚だけには話しておきたかったの。
きっといつか何かのタイミングで
誰かから耳に入ることだけは
避けたかったから、、
だけど、ごめんね、こんなこと、、
知りたくなかったよね、、」
長女 渚ちゃん
「いや、、教えてくれたのは
良かったと思ってる。
だってこんなこと
ママが1人で抱えるなんて
そんなの悲しいよ、、」
渚ちゃんが、今度は涙を堪えながら
海ちゃんの目を見つめる。
海ちゃん
「渚、、、ごめんね、、」
長女 渚ちゃん
「なんで？ママがごめんね、
なわけないでしょ！？」
海ちゃん
「だって、、まだ高校生の渚に
こんな辛いこと、、
抱えさせてしまって、、、」
渚ちゃんは、川太を睨む。
長女 渚ちゃん
「パパ！どうしてママが
パパのしたことで
自分を責めなきゃいけないわけ？！
パパから言えることないの？
っていうか今日だって
ママから最初に話があったんだよ！
ママ、震えてた！！！
パパが酷いことしたのに
私に罪悪感を感じてるの
ママの方じゃない！！
こんなのおかしいよ！
最低だよ！！」
高校生って、凄いと思う。
もう、こんなことまでわかってしまう。
長女 渚ちゃん
「ママ、、凪たちには、、
まだ言わないで・・・」
海ちゃん
「・・・・え、、、」
長女 渚ちゃん
「こんな、、こんなに苦しいこと、、
あの子たちに、、
こんな思い、させたくないよ！！」
渚ちゃんがまた、部屋を飛び出した。
ーーーーーーーーーーーーーー
