登場人物

 

海ちゃん…18歳の時に出会った親友。

今は結婚して県外におり、3人の子供を育てている。

長女はもう高校生。その下に次女ちゃんと

弟くんがいる。

 

川太…海ちゃんの夫。温厚で優しそうで家族想い。

と、誰もが思っていたが、実は部下と不倫をしていた。

 

リク…24・5歳、海ちゃんの旦那の部下で不倫相手

 

家族仲、夫婦仲がとても良い夫婦と

海ちゃん本人も思っていた、しかし夫の本性は、、

 

 

 

早朝に、お義父さんと電話で話した

その日の夜。

 

 

海ちゃん

「ねぇ、お父さん、、、ちょっと

 相談したいことがあるんだけど

 いいかな。」

 

 

お風呂上がりの海ちゃんは

リビングで父親が

1人になっているタイミングを見て

思わず声をかけてしまった。

 

 

 

海ちゃんの父

「お?相談か??父さんだけに??

 母さんが一緒の時じゃなくていいのか?」

 

 

 

海ちゃん

「いやむしろ、、お父さんだけに

 話しておきたいの、、」

 

 

 

海ちゃんの父

「え?そんな相談今まであったか?

 なんだ、緊張するじゃないか。

 

 ・・もしかして、、

 

 お前病気にっ」

 

 

 

海ちゃん

「いやっ、全然違うよ。」

 

 

 

 

いや、ある意味病気か?

 

咄嗟にそんな風に思う。

 

 

 

 

海ちゃん

「とにかく、、ビール飲む?

 飲みながら話したい。」

 

 

 

 

海ちゃんの父

「えぇ、、うん、わかった。

 

 ・・母さんに言えないのに

 父さんに、、

 

 金か、、?」

 

 

 

まだ何も言っていないのに

父親は勝手にベラベラと予想を

口にするけれど、何も合っていない。

 

 

それだけ、想像もつかないことなのだ。

 

 

 

海ちゃんは冷蔵庫からビールを取り出して

父親の方に向かいながら呟く。

 

 

 

海ちゃん

「本当は、2人揃って

 話したいことではあるけど、、

 

 今のお母さんに話すの、、

 無理なんだよ、、」

 

 

 

 

海ちゃんの父

「そんな、今の母さんに話すのが

 無理ってことは、、やっぱりお前

 なんか悪い・・」

 

 

 

海ちゃん

「だからお父さん、焦らないで

 私の話をまず聞いて。

 

 私、病気じゃない。それはない。」

 

 

 

海ちゃんの父

「おぉ、、そうなのか、、

 ごめんな、まだ何も聞いてないのに。

 

 ・・聞くよ。どうした?」

 

 

 

 

海ちゃん

「・・・・・・・・・・・

 

 

 

 ・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 その、、、、、、、、、、」

 

 

 

 

 

海ちゃんが、ビールをグッと飲む。

 

 

涙がハラハラと溢れてくる。

 

 

 

 

海ちゃんの父

「・・海、お前、、どうしたんだよ、、」

 

 

 

海ちゃん「お父さん、、」

 

 

 

 

声が震える。

 

 

 

 

海ちゃん

「私川太くんと、、

 

 離婚するかもしれない。」

 

 

 

 

 

海ちゃんの父

「え?

 

 

 

 

 ・・・え?

 

 

 

 

 ・・・なんだって??」

 

 

 

 

 

海ちゃん

「・・・私、、、、

 

 

 浮気されてて、、、」

 

 

 

 

海ちゃんの父

「はぁ?」

 

 

 

その表情はまだ、怒りとか

困惑とかではない。

 

ただただ、何を言ってるんだ??と

この状況をまだ、よくわかっていない

という表情だった。

 

 

 

 

海ちゃん

「私、、、うぅ、、ずっと、、

 気づかなかったんだよ、、。

 

 もうだいぶ前から会社の女の子と、、

 

 私も知ってる子、、

 

 うぅ、、会いに行ってて、、、」

 

 

 

 

海ちゃんの父

「え?ちょっと待て、、は?

 

 川太くんが?待て待て待て待て

 なんかの嘘だろ?」

 

 

 

 

海ちゃん

「嘘じゃない、、もう、、

 本人達が認めた、、、、」

 

 

 

海ちゃんの父

「認めただって??

 

 いや、、信じられない、、

 あいつが?、、嘘だろ?」

 

 

 

 

海ちゃん

「信じられないって

 私も思ったけど、、

 

 もう、、

 

 

 お父さんどうしよう、、うぅ、、

 このことがわかってから

 苦しくて苦しくて、、

 

 子供達にも、、どうしよう、、」

 

 

 

 

海ちゃんの父

「待て、、じゃあ海、、ちょっと

 辛いことかもしれないけど

 

 もう少しわかるように

 全体の流れを教えてくれないか、、」

 

 

 

そうして海ちゃんは

川太の不倫がわかったところから

お父さんに詳しく話した。

 

 

 

 

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