登場人物
海ちゃん…18歳の時に出会った親友。
今は結婚して県外におり、3人の子供を育てている。
長女はもう高校生。その下に次女ちゃんと
弟くんがいる。
川太…海ちゃんの夫。温厚で優しそうで家族想い。
と、誰もが思っていたが、実は部下と不倫をしていた。
リク…24・5歳、海ちゃんの旦那の部下で不倫相手
家族仲、夫婦仲がとても良い夫婦と
海ちゃん本人も思っていた、しかし夫の本性は、、
海ちゃんは早朝のキッチンで
母親の隣に立ち、
涙が止まらなくなった。
海ちゃん
「・・お母さん、、、」
海ちゃんの母
「うぅ、、海、、辛いね、、
母さんも、、辛いよ、、
姉さんのこと、
大好きだったから・・」
海ちゃん
「うぅ、、お母さん、、
違うの、、、、」
もう、海ちゃんは限界だった。
海ちゃんの母
「えっ、、、違うって?」
海ちゃん
「うぅ、、いや、、うぅん、、
ごめんね。お母さんと一緒に
こうやって並んでたら
小さい頃思い出しちゃって・・・
懐かしくて、涙が出たの・・」
けれどやっぱり、
言うのは今じゃないと思ってしまう。
弟くん
「ばーばー」
海ちゃんの母
「あらー!!おはよう!!
おはようおはよう!!」
海ちゃんのお母さんが
可愛い孫を愛おしそうに
抱きしめて頬擦りする。
弟くん
「おはようおはよう!」
その隙に海ちゃんは、
涙を拭こうと
テーブルに置いてあった携帯を手に取り
洗面所に向かった。
海ちゃん
(・・・あ、、お義父さん?)
携帯の画面を見ると
お義父さんから電話が鳴っていた。
海ちゃん
(こんなに早い時間に・・)
海ちゃんは、台所にいる母親に
ちょっと自分の部屋にいるねと
一言告げた。
◆
海ちゃん電話
「あっ、お義父さん。」
折り返しを待ち構えていたかのように
お義父さんはすぐに電話に出た。
川太の父電話
「あぁ、海ちゃん。こんな早くに
すまないね。」
海ちゃん電話
「いえ、起きてましたから。」
川太の父電話
「そうか・・いや、、その・・
まだあいつは寝てるから
その間に話したくってな・・・」
海ちゃんの電話
「あぁ、、じゃあ、、
・・・聞きましたか、、
何があったのか。」
川太の父電話
「あぁ、、
そうだな、、、、」
海ちゃん電話
「・・・・・・・・・」
川太の電話
「本当に、、
申し訳ない、、、
しかもこんな大変な時に、、
ご両親にもなんと
お詫びをしたらいいのか、、」
海ちゃん電話
「あぁ、、そのことなんですけど
まだうちは、両親には
話せてないんです・・・
特にお母さんには、、、」
川太の父電話
「・・・そうだよな・・
今は特に、
話せるわけないな・・」
海ちゃん電話
「・・・あの、、川太くんは
どういう感じでお父さんたちに
話したんでしょうか・・」
伝え方も、その報告を受けた
お義父さんたちの受け止め方も
両方気になる。
川太の父電話
「海ちゃんが帰って、
最初は何も話さなかったよ。
結局話したのは、
夕飯も終わってからだ。
夕飯が終わったらリビングで
急に土下座をして
海ちゃんを裏切ってしまった。
離婚されてしまうかもしれない
って、、、
母さんも絶句してた。」
ひとまず、本当のことは
伝えたんだなと思った。