登場人物
海ちゃん…18歳の時に出会った親友。
今は結婚して県外におり、3人の子供を育てている。
長女はもう高校生。その下に次女ちゃんと
弟くんがいる。
川太…海ちゃんの夫。温厚で優しそうで家族想い。
と、誰もが思っていたが、実は部下と不倫をしていた。
リク…24・5歳、海ちゃんの旦那の部下で不倫相手
家族仲、夫婦仲がとても良い夫婦と
海ちゃん本人も思っていた、しかし夫の本性は、、
叔母さんが亡くなったその日。
川太から、
家に帰って手伝いたい
という提案があり、海ちゃんは
その申し出を受けることにした。
それが
最善の策かどうかはわからないが
ただただ、悲しみの中にいる今
何も考えられなかった。
◆
目が覚めたら、辺りは真っ暗で
枕が濡れていた。
眠りながら泣いていたようだ。
時計を見たら、
すでに2時間経過していて
海ちゃんは慌てて起き上がる。
川太
「あぁ、、起きたんだ・・
朝まで寝ててよかったのに。」
リビングとキッチンが
綺麗に片付いている。
川太
「ママが寝てる間に
みんなで綺麗にしておこうって
長女が言ったんだ。
それでちょっと前まで
次女と弟もみんなで掃除した。
お風呂は次女が張り切って
洗ってくれてたぞ。」
海ちゃん
「そうなんだ、ありがとう。
みんなもう寝た?」
川太
「長女は部屋で起きてると思う。」
海ちゃんはすぐに、
長女の部屋に足を向けた。
川太とこれ以上話すと
なし崩しにいい雰囲気にされて
川太が謝りやすい、甘えやすい空気を
作ってしまうと思った。
そうはしたくない。
それとこれとは別だから。
◆
海ちゃん「起きてる?」
海ちゃんがノックをすると
長女が(ほーい)と返事をした。
海ちゃん
「なんか、掃除してくれたんだって?
すごく綺麗になってた。
本当にありがとう。」
長女ちゃん
「そんな、、
ちょっと掃除しただけだよ。
なんかパパも張り切ってた。
ママはいつもこんなこと
毎日やってくれてるんだぞ。
すごいよなぁ、って言いながら。」
海ちゃん
「そうなんだ。」
嬉しそうに話す長女の顔を
真っ直ぐに見れない。
海ちゃん
「とにかく、ありがとう。
お友達と遊びに行くところだったのに
ドタキャンになっちゃって
お友達、大丈夫だったかな。」
長女ちゃん
「もちろん、すっごく心配してくれた。
また今度落ち着いたら遊ぼうねって。」
海ちゃん
「そっか、長女ちゃんが
いいお友達に囲まれてて
嬉しいよ。じゃあ、また明日ね。
おやすみなさい。」
長女ちゃん
「うん、おやすみー」
◆
リビングに戻ると、
川太が泣いていた。
海ちゃん
「・・・・・・・」
さて、ここで問題です。
海ちゃんはどうしたでしょう。
① 逃げる
② なぜお前が泣く!と怒る
③ 一緒に泣く
④ 生あたたかい目で見守る
答えはまた明日。