登場人物
海ちゃん…18歳の時に出会った親友。
今は結婚して県外におり、3人の子供を育てている。
長女はもう高校生。その下に次女ちゃんと
弟くんがいる。
川太…海ちゃんの夫。温厚で優しそうで家族想い。
と、誰もが思っていたが、実は部下と不倫をしていた。
リク…24・5歳、海ちゃんの旦那の部下で不倫相手
家族仲、夫婦仲がとても良い夫婦と
海ちゃん本人も思っていた、しかし夫の本性は、、
川太のことで
頭がぐちゃぐちゃになっている中
母親からの電話で、
大好きな叔母さんが亡くなったと
突然知らされた海ちゃん。
本当は川太のことが分かった時、
私よりも、母親よりも
叔母さんに相談しようと思っていたほど
信頼していた人。
母と叔母は、本当に仲が良い姉妹で
いつもお互いを思い合っていた。
海ちゃんの母電話
「うみ、、どうしよう、、
お母さん、、うぅ、、、」
動揺している母親の声を聞きながら
海ちゃんも、涙がおさえられない。
海ちゃん電話
「とにかく、、今から行くから
・・って、どこに行けばいい？」
海ちゃんの母電話
「⚪︎⚪︎病院、、、
しんちゃんたち（叔母さんの息子）も
、、そこにいるから・・うぅ、、
あの子達、、急にお母さん亡くして・・
うぅ、、」
海ちゃん電話
「分かった、、じゃあ一旦
お母さんのこと
迎えに行くから、、、」
海ちゃんの母電話
「うぅ、、でも海も、
こんな時に運転心配だから
川太くんに運転してもらって、、
・・・子供達も全員で、、」
胸が苦しい。
海ちゃん電話
「分かった、、
すぐ行く、、、」
母親に本当のことなど
言えるはずもない。
言おうとも思わない。
海ちゃんは電話を切って、
すぐに川太に電話をする。
海ちゃん
「・・・・・・」
電話に出ない。
川太LINE
「ちゃんと実家に向かってる。
着いたらすぐに電話するから。」
疑われていると思っている川太。
電話には出ないのに
LINEを返してくる。
海ちゃんはLINEを返さず
電話を何度も何度もかける。
海ちゃん
「早く電話に出て！！」
叫びながらもう、10回ほど
連続して電話を鳴らした時
川太電話
「・・だからもうすぐ」
海ちゃん電話
「なんで電話に出ないの！！
叔母さんが！！
叔母さんが！！！
うぅ・・・」
川太電話
「えっ、叔母さんが、
どうかしたのっ？事故？」
海ちゃん電話
「違うよっ！！あぁあ、、、
叔母さんが、、
叔母さんが、、
⚪︎んじゃったんだよぉぉ
あぁぁぁぁ、、、、、」
川太電話
「うそっ、えっ？嘘だろ？
えっ、、えっ、、、
うぅ、、、うそだ、、、」
悲鳴のように泣き叫ぶ海ちゃんの声で
川太が咽び泣く。
叔母さんは皆に、愛されていた。
海ちゃん電話
「今、、⚪︎⚪︎病院にいる、、、
お母さんのこと、、迎えにいかなきゃ、、
叔母さんに、、、
会わせてあげなきゃ、、、」
川太電話
「そうだな、、分かった。。
どうしたらいい。
俺、、すぐに行くから、、」
海ちゃん電話
「今から子供達を連れて
お母さんのところに向かうから
あなたも来て、、
そこから私たちのこと
乗せていって。」
川太電話
「分かった、今すぐ行くよ。
一旦家で準備するから
父さんたちも別で
車出してもらうから、、、」
電話を切って、海ちゃんは
出かける支度をしていた長女の顔を見て
再び泣き崩れる。
長女ちゃんも泣きながら
お友達に今日のキャンセルの電話を入れ
支度という支度もせぬまま
急いで家を出た。