登場人物

 

高崎 舞香さん…39歳 今回の主人公。

パート勤めをしており、

 

4歳の娘(日菜ちゃん)がいる。

相談相手は実のお姉さん。(春香さん)

 

 高崎 誠……40歳 舞香さんの夫。

ある日突然、好きな人がいるから

離婚したいと舞香さんに告げる。

相手は同じ部署の(藤沢美波)という女性。

 

アンナ…現在香港に住むシングルマザー

元夫(正木)と誠は野球観戦友達。

元夫はメディアにも少し顔を出したりする

業界では有名人。

しかしアンナキッズは、元夫との子供ではなく

それを元夫は知らない。

キッズは誠のことを「パパちゃん」と呼ぶ。

 

小池・・・元夫(正木)さんの旧友で

ビジネスパートナーでもある。しかし過去には

アンナと不倫していた可能性が・・・?

 

 

 

アンナと誠が会う日、

アンナの元夫さんは予定通り

探偵に依頼して尾行をつけるそうだが

舞香さんはその報告を聞くまで

黙って待っていようと決めた。

 

だってもう、疲れてしまった。

 

 

もちろん元夫さんにとっては

我が子と血が繋がっているかどうかの

大事な瀬戸際なのだから

気が気ではないし、1つも気が

休まらない日になるだろう。

 

 

 

 

 

その日、アンナのご主人と別れ

舞香さんとお姉さん、そして私は

あまり多くを話さず解散した。

 

舞香さんを少し

休めてあげたいと思ったからだ。

 

 

もちろんもはや気が休まっていた日など

1日もないだろうけど

あまりにも毎日、色々ありすぎる。

 

 

 

なんて

 

 

 

 

その日の夜、舞香さんの元に

誠から連絡があった。

 

 

 

誠LINE

「連絡するなって言われてるけど

 ごめん、、、

 

 今度の土曜日

 アンナと会う日のこと

 ちゃんと伝えておこうと思って・・」

 

 

 

無視しようと思ったが

アンナの元夫さんに補足で

伝えられることがあるかもしれないと

舞香さんは無理して返信をした。

 

 

 

 

舞香さんLINE

「その日、お子さんも来るの?」

 

 

 

誠LINE

「うん、こっちにきた時は

 子供を預けたりはしてるけど

 あっちに1人で残してきたことは

 1回もないみたい。」

 

 

 

フゥン。

 

 

 

舞香さんLINE

「念の為にもう1度聞くけど

 あなたが子供の父親ってことは

 絶対にないのよね。」

 

 

 

誠LINE

「絶対にない。その時には

 関係を持ってないから。」

 

 

 

前に聞いた時と同じ答えだ。

 

 

 

舞香さんLINE

「アンナ以外に、

 あなたの子供がいる可能性は?」

 

 

 

誠LINE

「そんなのないよ・・

 もう何を言っても

 信じてもらえることは

 ないと思うけど・・」

 

 

 

舞香さんLINE

「そうだね。とにかく今回は

 元夫さんに完璧に

 協力してあげて。

 

 あなたたちのせいで今

 どれだけ苦しんでるか・・」

 

 

 

誠LINE

「わかった、本当にごめん・・

 

 舞香・・

 いつになってもいいから

 また2人で話したい、、」

 

 

 

舞香さんLINE

「そういうのもういいから。」

 

 

 

誠LINE

「わかった、、」

 

 

 

電話を切り、眠っている

日菜ちゃんのところへゆく。

 

今日(パパは?)と聞かれて

咄嗟に「おばあちゃんのところ」

と答えた。

 

本当のことではあるが、

これから離れて暮らす日々を

この先のことをまだ4歳の娘に、

なんと伝えたらいいのか

全然わからない。

 

 

後回しにしたって

どうしようもないのに

明日言おう、

明日言おうと思いながら

日々が過ぎてゆく。

 

 

それから数日後、

結局日菜ちゃんには

何も話せていないまま

アンナと誠が会う日になった。

 

 

別に、何もやれることはない。

ただ元夫さんから

報告の連絡があるのを待つしかない。

 

わかってはいるのに

朝からソワソワして落ち着かなかった。

 

 

 

誠LINE

「これからアンナに会ってきます。

 夜は泊まらずに帰るけど

 ちゃんと任務を果たしてきます。」

 

 

 

そんなLINE要らない。

 

 

 

ちゃんと報告や連絡が出来るなら

夫婦としてもう手遅れになる前に

もっと早くしてくれたらよかったのに。

 

 

 
舞香さんは誠からのメッセージを見たあと
すぐに携帯を、
ソファーの方に放り投げた。
 
 
 
 
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