登場人物
海ちゃん…18歳の時に出会った親友。
今は結婚して県外におり、3人の子供を育てている。
上の子はもう高校生。
川太…海ちゃんの夫。温厚で優しそうで家族想い。
と、誰もが思っていた。
リク…24,5歳、海ちゃんの旦那の部下で不倫相手
家族仲、夫婦仲がとても良い夫婦と
海ちゃん本人も思っていた、しかし夫の本性は、、
海ちゃん
「どうしよう、子供達の前で
強いママでいなきゃいけないのに。
ずっと涙が出てくるよ!!」
海ちゃんは、
しばらく涙が止まらなかった。
海ちゃん
「やっぱりさ・・・死ぬまで一生
お互いが浮気もなくお互いを想って
生きていけるなんて、奇跡なんだね。
私の周りのママたちもさ
旦那を男として見れなくなった
って人もかなり多いわけ。
だけどそれが不倫の原因になんてならないし
誰も実際に実行に移してる人なんて
いないけど・・・いや、、いるのか?
わからないけど、、
もう子供も大きくなって
外で恋愛したいなんて気持ち、、
子供以上に大事な存在なんて、、
ないって思ってたのに・・・
世の中そうじゃない人が
多すぎるって思わない?」
私
「そうだね、、多いね・・・」
海ちゃん
「変な話さ、本当はリクが不倫するのは
・・結婚したことがないから
そこまでの想像力が働かないことも
1000歩ぐらい譲って、
わからないでもないんだ、、、
もちろん許せないけど、
傷つくのは自分の家族じゃないからね。
でも、川太は違うじゃん。
家族が苦しむこと、傷つくこと
ちょっと考えただけでわかるじゃん!
あぁ、、、やっぱりダメだ
こうやって口にすればするほど
自分は許せないタイプの人間なんだって
認識しちゃうよ・・・」
海ちゃんはこうして30分ほど
私に自分の気持ちを打ち明ける過程で
やはり自分は今の時点では
どうしても川太のことが許せない
離婚するかどうかは置いといて
ひとまず離れたいという気持ちが
固まっていったようだ。
私
「じゃあそれ、、伝えに行こうか。
まずは別居してみるとか
そういうのもいいと思うから。」
海ちゃん
「そうだね、、別居か、、、
その方が、今の私には
いい気がしてきた。」
◆
それから私たちが1階に降りると
川太が何やらノートに
やることリストみたいなことを
書き綴っていた。
川太
「あぁ、、、パンダさん
海ちゃんのこと、ありがとう。」
何がありがとうなのかわからないので
ちょっとスルーしてみる。
川太
「それで・・・これから俺に出来ること
色々書いてみたんだけど・・」
海ちゃんはそれをチラリと見て
ため息をついている。
・家事と洗濯は出来る限りやる。
・まっすぐ家に帰る。
・これから携帯電話は海ちゃんが
いつでも見れる状態にする。
そんなことが書いてある。
海ちゃん
「もう・・・
そういうことじゃないんだよ。
私の気持ちはもう
そういうことなんかで
あなたに戻れる気がしないの。
・・・とりあえず、
先に私の言いたいことを話すね。」
川太
「・・・」
海ちゃん
「今日から、別居したい。」
川太
「えっ?!きょ、、、今日って
そんな、、だって子供たちには
一体なんて・・・」
海ちゃん
「2年も不倫して、子供達のこと
ずっと裏切ってたあなたに
そんなこと言う権利ある?
私になんて言ってもらいたいの?
子供達のために、
離婚はしませんって?
子供達のためってワード
あなたはこれから絶対に口にしないで!」
川太
「・・・でも、、今日からって・・」
私
「出ていかないってことは
こんな状況の中で
これから帰ってくる子供達の前で
海ちゃんに無理して笑えって
言ってるんですか?」
川太
「・・・・・・・・・それは、、」
川太が、がっくりと項垂れていた。
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