登場人物

 

海ちゃん…18歳の時に出会った親友。

今は結婚して県外におり、3人の子供を育てている。

上の子はもう高校生。

 

川太…海ちゃんの夫。温厚で優しそうで家族想い。

と、誰もが思っていた。

 

リク…24,5歳、海ちゃんの旦那の部下で不倫相手

 

家族仲、夫婦仲がとても良い夫婦と

海ちゃん本人も思っていた、しかし夫の本性は、、

 

 

 

明日、辞表を出すと言っている川太。

(この時は連休中なので正しくはGW明け)

 

 

 

海ちゃん

「仕事探すなら、

 新しい住まいが

 決まってからの方がいいんじゃないの?」

 

 

 

川太

「海ちゃん、、それって俺に

 出ていけってこと?」

 

 

 

海ちゃん

「出ていかないってこと?」

 

 

 

川太

「いや、、その辺りは、、

 ちゃんと2人で話し合いを・・」

 

 

 

海ちゃん

「話し合いも何も、辞表を出すとか 

 勝手に決めてるじゃない。」

 

 

 

川太

「だって、、彼女が仕事を

 辞めるつもりがないなら

 俺がやめた方が・・・・」

 

 

 

海ちゃん

「だからって仕事ってそんなに

 簡単に辞められるものなの?

 

 あなたさ、今の会社に

 相当良くしてもらってるわよね。

 そこに筋も通さず、いきなり辞表って

 会社がどれだけ困るかとか

 考えたりはしないの?

 

 あなたって会社はもう

 自分のファミリーだって

 いつも言ってたよね。」

 

 

 

なるほど、海ちゃんは

今の会社に仁義も通さず

勝手に辞めようとしていることに

腹が立っているのか。

 

 

川太

「・・・・それは、、、」

 

 

海ちゃん

「もしかして、、辞めるつもりはない?

 辞めるつもりないけど

 辞表がどうって、大口叩いた?

 私が止めてくれると思って。」

 

 

 

川太

「そんなことないよ・・・

 

 でも海ちゃん、、現実問題

 離婚ってリアルに考えられる?

 

 1人で子育てなんて、、

 お金の問題だけじゃなくて

 大変だから、、やっぱりそこは

 考え直して欲しいです・・・」

 

 

 

誰がゆーとんねん。

 

 

と、会話を途中で止めて

叫んでしまいそうだ。

 

 

 

海ちゃん

「あなたは、何があっても

 私が離婚を選ばない、

 やっていけるわけがないって

 思ってるってことね。」

 

 

 

川太

「・・・違うよ、、もう、

 何を言っても今の俺は

 墓穴を掘ってしまう・・・

 

 どうしたらいいんだ・・・」

 

 

 

海ちゃん

「そんなのわからないよ!!

 

 不倫したあなたとこの先

 普通に会話が出来る自信がない。

 何を言っても全部信用できない。

 

 それに今後あなたがもう1度

 不倫しないとも限らない。」

 

 

 

海ちゃんと川田は

こんな会話をそれからさらに

30分ほど繰り返すのだ。

 

 

もう海ちゃんも、この話の着地が

全くわからなくなっているし

川太が話せば話すほど、

海ちゃんの気持ちは引き潮のように

どんどん引いていっているのがわかる。

 

 

 

でも、、、

 

 

その間で私が、黙って話を聞いている限り

海ちゃんは

離婚を選択したいわけじゃない、ということ。

 

 

海ちゃんも海ちゃんで

この会話の中で川太が

「わかった、離婚する」

と言ってしまわないことをわかった上で

揺さぶりをかけているようだが

 

会話の中にそれが見え隠れしていて

このまま何とか海ちゃんを説得すれば

なんだかんだ許してくれそうな

そんな雰囲気もあるのだ。

 

 

 

ここは、、どうしたもんかな、、

 

 

 

そろそろ私も、

帰る時間が迫ってきそうだ。

 

 

 

「ねぇ海ちゃん、2人で話せる?」

 

 

 

海ちゃんの本音を、聞き出さなければ。

 

 

 

 

 

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