登場人物
高崎 舞香さん…39歳 今回の主人公。
パート勤めをしており、
4歳の娘（日菜ちゃん）がいる。
相談相手は実のお姉さん。（春香さん）
高崎 誠……40歳 舞香さんの夫。
ある日突然、好きな人がいるから
離婚したいと舞香さんに告げる。
相手は同じ部署の（藤沢美波）という女性。
アンナ…現在香港に住むシングルマザー
元夫と誠は野球観戦友達。
元夫はメディアにも少し顔を出したりする
業界では有名人。
しかしアンナキッズは、元夫との子供ではなく
それを元夫は知らない。
鈴木紗栄子…土曜日の夕方、舞香さんたちの家に
突然やってきて色々暴露を始める。
紗栄子が持っている
探偵からの調査報告を
まずは私と舞香さんのお姉さんが
受け取ることになった。
紗栄子電話
「一応先にお伝えしますが
ご覧になったら、そのあと削除して
いただけますか。
奥さんだけなら保存も可能なのですが
念の為に・・・
あとは、、ちょっと多いので
必要そうなところを抜粋して、、、」
私電話
「もちろんです。見たら私の方は
すぐに削除しますね。」
舞香さんの姉電話
「私も、住所とかそういうのは
送らなくても大丈夫なので」
紗栄子電話
「じゃあ、一旦どんなものか
舞香さんも含めてお見せしましょうか。
こんな感じなんですけど」
紗栄子は画面に「調査報告書」
と書かれているファイルを映し出した。
舞香さんの姉電話
「結構分厚いんですね・・
それは確かに全部ってなると
写真に撮るだけでも
大変かもしれないですね・・・」
紗栄子電話
「そうなんですよ。
まずは最初に、調査目的や
調査方法が書いてまして、、
そこは私は妻ではないので、、
調査目的は、
対象者と女性接触者の有無の確認
という感じですかね。
調査方法は張り込み・尾行・行動調査等
という感じです。」
舞香さん電話
「なんか文章で書くと、
かなり事務的な表現というか、、
すごい、、、。」
ふと我にかえってみると
これをしているのが妻の舞香さんではなくて
浮気相手の紗栄子というところも
本当はへんてこりんなのだが。
紗栄子電話
「その次のページに（調査結果）といって
証拠の写真と共に調査日や時間
所持品や服装が、
はっきりと写されているんですが・・
じゃあここから、パンダさんや
お姉さんにお送りしましょうか。」
舞香さん電話
「・・・・いえ、、もうここまで聞いたら
見ないと気になっちゃうので
私もそのページ送ってください。」
舞香さんも、覚悟を決めたようだ。
紗栄子電話
「そうですか、じゃあ最初の
調査報告のところ・・・
いや、、、でも１ページに
写真が一気に8枚ずつくらい
載ってるんですけど、、、
いいんでしょうか。」
舞香さん電話
「この画面でみんなで見るなら
携帯にデータが残らないので・・
大丈夫です。」
紗栄子電話
「わかりました、じゃあ、、
1枚の紙を全部写すと
見づらいと思うので上段の
4枚だけ最初に、、」
紗栄子はそう言って
画面を自分から、反対に切り替えた。
すると報告書の最初の写真は
家を出て歩き出している誠の写真。
かなり鮮明だ。
写真の説明には何駅に向かっているのか、
どんな仕草をしているのか
かなり細かく書いてある。
それから信号待ちをしている誠
電車に乗る誠など画面を下に移動して
残りの写真を見ても
１ページ目にはまだアンナは
登場していない。
舞香さん電話
「調査報告書の写真ってこんなに鮮明に
映るんですか・・・
探偵って、、すごいんですね、、
ある意味怖いというか、、」
舞香さんの姉電話
「紗栄子さん、、このために
いくら使ったんですか・・・」
やっぱり費用も気になる。
紗栄子電話
「それは、、今はちょっと
控えさせてください、、
私も必死だったんですよ。。」
私はこの時黙って聞いていたが
紗栄子は浮気調査だけではなく
きっと舞香さん含め、
家族のことを調べたのだろう。
それは、家族が本当に崩壊しているのか
不倫男がいう常套句が本当なのか。
そしたらアンナのことが出てきて
驚いた、という流れだったのだろう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
