登場人物
海ちゃん…18歳の時に出会った親友。
今は結婚して県外におり、3人の子供を育てている。
海ちゃんの旦那…温厚で優しそうで家族想い。
と、誰もが思っていた。
家族仲、夫婦仲がとても良い夫婦と
海ちゃん本人も思っていた、しかし
夫の本性は、、
2025年5月。
私は実家に帰省する前に
海ちゃんの家に寄ることにした。
海ちゃんと会うのは3年ぶりくらい。
海ちゃんは結婚を機に都内から離れ
私の実家の近くの県に住んでいるのだが
ご主人の実家から近い場所に家を建て
そこが空港からも駅からも遠いので
3人の子供を育てる海ちゃんと
すぐにはい会いましょうとはいかなかった。
今日、最寄駅に着いて
ほぼ無人状態の駅の改札を抜けると
ゆったりとしたワンピースを着て
両手を祈るような形で握って
立っている海ちゃんが見えた。
私
「海ちゃん、、」
海ちゃん
「パンダ、、、
パンダぁぁあ、、、」
私の顔を見つけるや否や
私の胸に飛び込んできた海ちゃん。
海ちゃん
「ごめんね、こんなところまで
来てもらって、、ごめんね、、
パンダだって家族との時間あるのに
こんな話で、、、」
私
「そんなのいいから。とにかく
会えてよかった。ご飯食べれてる?」
海ちゃん
「・・・うぅん、でも私が倒れたら
子供達が大変だからね
無理やり色々押し込んで食べてる。」
私
「今日、子供たちは?」
海ちゃん
「上のお姉ちゃんはもう高校生だから
朝から友達と遊びに行った。
あとの二人は、旦那の実家で
お義父さんがどっか連れてってくれるって。」
私「そっか。」
それから海ちゃんの車に乗り込んで
家まで向かう道のりでも
やっぱり海ちゃんは泣いていた。
海ちゃん
「ごめんね、泣いてばかりで。
家ではね、子供達もいるから
全然泣けないの。
だからここではごめん。
顔見たら安心しちゃって、、うぅ。」
私
「ごめんごめん言わないの。
海ちゃんは悪いこと
何一つしてないんだから。
それで、ご主人とは昨日も
全然話してないの?」
海ちゃん
「昨日もなにもパンダに連絡した日、
あの時だけかな、浮気のことについて
話したのは。
子供達もいるから
二人で話し合うタイミングが
ここ数日はなかったというか、、
いや違うか、私が逃げてたの、、
話し合いから・・・
あぁ、この話前もしたね。
このままじゃあ、今までみたいな
パパとママじゃないっていうのは
子供達も気づくと思う。」
私
「そっか・・・じゃあご主人と
浮気のことについて話した時は
謝ってきたりとかしたの?」
海ちゃん
「うん、本当にすまなかった
もうしないって土下座してた、、
だけどね、、、
旦那は私がどこまで
浮気のこと知ってるか
まだわかってないの。
だって旦那は「部下と1度だけの
過ちだったんだ」って言ったの。
でも、、私は旦那の携帯を見たから
それ以外のやり取りも知ってる。」
私
「そっか、1度だけって言ったんだ。」
海ちゃん
「うん、そうなの、、
あぁ、、本当はもっと頭のいい人なら
探偵とかつけて
もっと決定的な証拠を掴むんでしょ?
でも私は、
そんなの待ってられなかった、、
いても立ってもいられなかったし
もう1回会うところを
探偵に写真撮らせるために泳がせるなんて
絶対に出来ない。」
車中はそんな話をしていたら
海ちゃんの家についた。
私
「大きい家だなぁ。」
海ちゃん
「田舎だもん。でも私にとっては
夢のお城だったよ、、、」
玄関に入る前にまた、
海ちゃんが泣きそうな顔をしたので
私はその肩をトントンと叩いて
海ちゃんの手を握った。
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